家宝を手放すアイルランド
2010年9月2日(木)15時11分
売りに出される資産を買う側から見ても、購入をためらわせる悪条件がある。一部の準国営機関は従業員の雇用と年金を保証する義務を負っている上に借金まみれだ。例えばダブリン空港会社は10億ユーロ以上の負債を抱えている。70億ユーロの価値があるとされる電力供給庁などを除けば、「家宝」の中に掘り出し物はほとんどない。
アイルランド政府の「大処分セール」には、いくつもの疑問符が付く。どれぐらいの売り上げが見込めるのか。そもそも公的資産の売却はいいアイデアなのか。だが、それ以上に問題なのは果たして買い手が現れるかどうかだ。
(GlobalPost.com特約)
[2010年8月11日号掲載]
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