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2020年の米大統領選を占えば
米政治の不確実な情勢を考えると、現時点で20年大統領選を予測するのは不可能に近い。それでも、全財産を賭けて勝者を予想しろと迫られたら、私はおなじみのあの人を選ぶだろう。トランプではない。ヒラリー・クリントンだ。
クリントンは大統領選に再出馬する可能性を完全に否定してはいない。身内の首を絞め合う選挙戦に遅めに参戦すれば、ほかの立候補者とは違うとのイメージで得票率30%を獲得できる。言ってみれば、クリントンが新たなトランプになるのだ。
16年大統領選でトランプが最も印象的だったのは、共和党予備選を制したことだった。その理由は16人ものライバルが競い合ってくれたおかげで、主流派層の票が割れたからだ。予備選の早い段階で得票率30%を記録した勢いのまま、トランプは突き進むことができた。
クリントンが立候補を決断したら、民主党予備選をトランプスタイルで制し、本選でトランプとの再試合に挑む展開が予想される。経済が低迷し、ロシア疑惑の真相の暴露が進めば、後悔する有権者の票をクリントンが集めるのはほぼ確実――そんなことはあり得ない? いや、あり得ないことがあり得るのが今という時代だ。
<本誌2019年01月01&08日号掲載>
※2019年1月1/8日号(12月26日発売)は「ISSUES2019」特集。分断の時代に迫る経済危機の足音/2020年にトランプは再選されるのか/危うさを増す習近平と中国経済の綱渡り/金正恩は「第2の鄧小平」を目指す/新元号、消費税......日本は生まれ変わるか/フィンテックとAIの金融革命、ほか。米中対立で不安定化する世界、各国はこう動く。
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