- HOME
- コラム
- プリンストン発 日本/アメリカ 新時代
- シリア情勢、北朝鮮情勢に対して米世論が冷静な理由
シリア情勢、北朝鮮情勢に対して米世論が冷静な理由
シリア空爆は衝撃だったが、これ以上の行動はできないという見方も(写真は、ニューヨークでシリア空爆に抗議する人たち) Stephanie Keith-REUTERS
<シリアと北朝鮮をめぐる情勢は緊迫しているがアメリカ世論は至って冷静。シリア空爆以降、トランプ政権がこれ以上の軍事行動に出ることはない、という見方が広がっているため>
トランプ政権は、先週6日にシリアのアサド政権の空軍基地を突如空爆した一方、同時に行われていた米中首脳会談を終えると、北朝鮮危機に対処すべく、空母USSカールビンソンを母艦とする空母打撃群を朝鮮半島に向けて派遣しています。
シリア情勢も、北朝鮮情勢も、「風雲急を告げている」ようなのですが、週明けのアメリカでは、実はどちらのニュースも関心が薄れつつあります。例えば、今週10日月曜の夕方のニュースのヘッドラインは、
(1)カリフォルニア州の小学校へ担任の夫が乱入して銃で無理心中を図り、生徒が巻き添えで負傷
(2)アラバマ州のベントレー知事が公金を使った不倫隠しが露見して辞任
(3)ユナイテッド航空が、オーバーブックしたフライトから降機指名した乗客を強制的に引きずり出して、ネットで大炎上
というニュースが上位に来ています。この中で(1)は、起きた場所がサンベルナルディーノ市という、2015年末に14人が犠牲になったテロ事件の舞台だったこともあり、また惨事の起きた教室が特別支援学級だったこともあって衝撃が走っていますので、トップ扱いになるのは分かります。
ですが、(2)や(3)というのは、それぞれに「ひどい」事件ではあるものの、緊迫した国際情勢に比べて、「今、どうしてこの事件が?」という疑問を感じるのは事実です。とにかくシリアについても、北朝鮮についても、週末を挟んだことで関心が薄れているのです。
【参考記事】「軍事政権化」したトランプ政権
まずシリア情勢ですが、空爆の直後は衝撃が走ったものの、その後の動向を見てアメリカの世論には「これは深刻な事態にはならない」という、安堵感のようなものが出てきています。
一つには、ロシアの反応に一種の「抑制」が見られることです。ロシアは、攻撃を受けたアサド政権と密接な関係がありますから、アメリカの空爆を強い口調で非難しています。ですが、その非難は「少し遅れて」発信されていますし、そもそも空爆の直前にトランプ政権はロシアに対して「事前通告」を行っており、結果としてロシア兵に被害は出ていないことも報じられています。
ロス山火事で崩壊の危機、どうなるアメリカの火災保険 2025.01.15
日鉄はUSスチール買収禁止に対して正々堂々、訴訟で勝負すればいい 2025.01.08
日本企業の国内軽視が招いた1人当たりGDPの凋落 2024.12.25
日産とホンダの経営統合と日本経済の空洞化を考える 2024.12.18
医療保険CEO銃殺事件が映すアメリカの現在 2024.12.11
二期目のトランプと「現実世界」を繋ぐのは誰か? 2024.12.04
日本とアメリカの現状否定票、その共通点と相違点 2024.11.27
-
港区 営業アシスタント「海外ネットワークを持つ外資系総合商社」フレックス/残業月10h/年休120日
コーンズ・アンド・カンパニー・リミテッド
- 東京都
- 年収500万円~550万円
- 正社員
-
一般事務/メーカー 残業なし/外資系企業/20-30代活躍中
株式会社スタッフサービス ミラエール
- 東京都
- 月給20万6,000円~
- 正社員
-
貿易事務/流通関連 駅チカ/外資系企業/20-30代活躍中
株式会社スタッフサービス ミラエール
- 東京都
- 月給20万6,000円~
- 正社員
-
経験5年必須/プリセールス/年商250億円企業/リモート可/外資系企業
SAI DIGITAL株式会社
- 東京都
- 年収400万円~750万円
- 正社員