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ますます高まる共和党大会「トランプ降ろし」の可能性
7月の共和党大会で「トランプ降ろし」が現実となる可能性が(写真は前回2012年の党大会) Mike Segar-REUTERS
共和党内でいま議論されているのは、トランプ候補のトップ独走を阻止する見通しが立たない中で、7月にオハイオ州クリーブランドで開かれる共和党大会の場で、トランプの獲得代議員数が「過半数に満たない」状況になったら、どうなるかということです。
まず原則はどうなっているかというと、基本的には、各州から送られてきた代議員というのは、各州の予備選・党員集会の結果を代表しているだけに過ぎません。州によって「州憲法」に規定されていたり、あるいは「州の公選法」、あるいは「州共和党の内規」に規定されていたり、その「縛りの根拠」はマチマチですが、とにかく代議員は勝手な投票はできません。この点に関しては、大統領選の本選の選挙人団(エレクトラル・カレッジ)に似ています。
ところが、一回目の投票を終わって「過半数」が誰も出ないとなると、状況は激変します。多くの州では、この時点で代議員は「出身州の予備選結果」という縛りから「解放される」のです。
問題は、その「縛り」の規定です。実際に「縛りからの解放」というのは、どんな段階を踏んでいくのかについては、50州の規定を調べないと分からず、大変に複雑です。ですが、ここ数週間、様々な解説が出回っています。例えば、ニューヨーク・タイムズの記事などによれば、7月の党大会における「投票」については、規定に3段階があるということになっています。
まず第1回目の投票ですが、総数2473の代議員が投票するにあたって、基本的には各州の予備選・党員集会の「縛り」が適用されます。3月15日から始まる勝者総取り州での予備選では全員が勝者に、そして比例配分される州では得票に応じてその数は決定されており、変更はできません。ただし、全体の5%だけは「勝手に投票していい代議員(民主党のスーパー代議員のようなもの)」が存在します。
この第1回投票で「過半数の勝者」が出ない場合は第2回投票になるのですが、いきなり完全に「自由な談合」になるわけではありません。例えば、勝者総取り州の中のカリフォルニアなどの場合は、「代議員を誰にするかを勝者が指名できる」だけでなく、「第2回投票においても自由投票を許さない」という規定になっていて、依然として州の予備選結果の拘束を受けるのだそうです。従って、この第2回投票においては、総数の43%は自由投票はできず、自由に投票できるのは57%だけになります。
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