コラム

共和党予備選はトランプ「失速」で振り出しに戻る大混戦

2015年09月18日(金)16時40分

 要するに、共和党は7月以来の「トランプ&カーソン旋風」が一段落して、もう一度「候補乱立の大混戦」に逆戻りしつつあると言えます。それはそれで、党勢の拡大にはつながるわけで、大いに選挙を盛り上げていこうということなのでしょう。ちなみに、今回の討論の視聴者数も前回同様に2000万世帯を超え、CNNの歴史上最高の視聴数だったそうです。

 一方の民主党は、ヒラリー・クリントン候補の電子メールスキャンダルの「沈静化」を待って(という計算だと思われますが)、10月13日に「ようやく」第1回のテレビ討論を開きます。共和党としては「敵がモタモタしている」分だけ、「大混戦」をやる余裕があるというわけです。

プロフィール

冷泉彰彦

(れいぜい あきひこ)ニュージャージー州在住。作家・ジャーナリスト。プリンストン日本語学校高等部主任。1959年東京生まれ。東京大学文学部卒業。コロンビア大学大学院修士(日本語教授法)。福武書店(現ベネッセコーポレーション)勤務を経て93年に渡米。

最新刊『自動運転「戦場」ルポ ウーバー、グーグル、日本勢――クルマの近未来』(朝日新書)が7月13日に発売。近著に『アイビーリーグの入り方 アメリカ大学入試の知られざる実態と名門大学の合格基準』(CCCメディアハウス)など。メールマガジンJMM(村上龍編集長)で「FROM911、USAレポート」(www.jmm.co.jp/)を連載中。週刊メルマガ(有料)「冷泉彰彦のプリンストン通信」配信中。

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