- HOME
- コラム
- プリンストン発 日本/アメリカ 新時代
- 「中央官庁を持ってくれば」大阪は再生するのか?
「中央官庁を持ってくれば」大阪は再生するのか?
大阪の府市合併(大阪都構想)問題は、今年住民投票が実施されるなど山場を迎えているようです。行政コストを削減すること、二重行政を簡素化することなどに関しては合理性のある施策だと思います。
ただ、橋下徹市長自身が府知事の時代から指摘してきたことですが、大阪が再生するには経済が活性化しなくてはなりません。府市の合併というのは要するにムダの排除であって、マイナスを減らす効果はあるかもしれませんが、地域経済へのプラス効果は少ないからです。この点に関する議論は依然として低調であり、そのために大阪府・市の改革というのは、改革のモデルとして十分には機能していないように見えます。
この点に関して、橋下氏は、年初の1月4日にこんなツイートをしていました。
「大阪都を実現して、東京・大阪間をリニアで結び、国の行政機構をまずは二極化。東京一極集中の是正策の切り札が大阪都構想と、東京・大阪間のリニア開業だ。大阪都構想は今年5月に住民投票。東京・大阪間のリニア開業もいよいよ動き出す」
リニアを通す以上は大阪延伸もやるというのは、分からない議論ではありません。ですが、これでは大阪の再生は「中央官庁の半分を持ってくる」、つまり民間ではなく、あくまで官庁を中心とした経済に期待するということになります。
もしかしたら、これは橋下氏としては政策論としては本意ではなく、「官公労」に対して「多少はフレンドリー」な姿勢を取ることで、民主党との連携を視野に入れた政治的メッセージを込めただけなのかもしれません。
それはともかく、大阪を再生するのに「官庁だのみ」というのはアイデアとしてまったく面白くありません。経済成長にはつながらないし、仮に経済的にプラスの効果があるとしたら、そのカネの出所は税金であり、行政コストはアップすることになるからです。それ以前の問題として、民間の経済成長を喚起することがなくては、社会全体の再生にはなりません。
私は以前にもこの欄で述べたことがありますが、大阪は「商都」として再生するのが本道であると思います。モノやカネが動く市場として、更にその市場を支える事務の一大拠点として、この大阪は江戸時代から昭和までの長い時間、繁栄を続けてきました。当時はアジアを、そして世界を代表する商都であったと思います。その機能の再生が望まれます。
ニューヨーク市長をめぐる裏切りのドラマがリアルタイムで進行中 2025.02.19
トランプの政策に日本の現状を重ねて共感するのは、とんだお門違い 2025.02.12
石破首相は日米首脳会談でガザ難民受け入れ問題をスルーするべき 2025.02.06
「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由 2025.01.29
驚きの大統領就任演説、インフレ退治を約束したトランプ 2025.01.22
ロス山火事で崩壊の危機、どうなるアメリカの火災保険 2025.01.15
日鉄はUSスチール買収禁止に対して正々堂々、訴訟で勝負すればいい 2025.01.08
-
東京都港区/外資系企業での一般事務・庶務業務
日本アスペクトコア株式会社
- 東京都
- 月給21万7,200円~
- 正社員
-
「セールス」外資ならではの働きやすさ/ホテル業界向けの業務管理システム提供/リモート可/2018年日本支社設立/32カ国・地域に7 000名以上のグローバルカンパニー
Shiji Japan株式会社
- 東京都
- 年収700万円~1,100万円
- 正社員
-
一般事務/メーカー 残業なし/外資系企業/20-30代活躍中
株式会社スタッフサービス ミラエール
- 東京都
- 月給20万6,000円~
- 正社員
-
外資インフラベンダー PM/システムエンジニア/詳細設計/サービス関連の会社/Windows
株式会社スタッフサービス
- 東京都
- 月給23万5,000円~55万円
- 正社員