プレスリリース

BSI(英国規格協会)、明日のテクノロジーをサポートする、持続可能なデータセンターに関するレポートを発表

2025年04月15日(火)13時00分
本プレスリリースは2025年3月20日(英国時間)に英国で配信されたプレスリリースの抄訳版です。

2025年3月20日:英国規格協会(British Standards Institution、以下「BSI」)は、事業用不動産のサービスや投資顧問業務を展開するグローバル企業のCBREと、明日のテクノロジーをサポートする、持続可能なデータセンターに関するレポートを発表しました。本調査によると、データセンターの開発事業者は、AIのトレンドに迅速に対応しようとするあまり、短期的な選択を優先することで、運用の完全性が損なわれ、品質が低下し、最終的には自然環境の変化に対応できずに失敗する危険性が高いとしています。今こそ、AIブームが生み出す需要に対応しつつ、持続可能性を考慮し、外部からのセキュリティ脅威や気候変動リスクに強いデータセンターを設計・構築する絶好の機会です。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/432180/LL_img_432180_1.jpg
BSI(英国規格協会)、明日のテクノロジーをサポートする、 持続可能なデータセンターに関するレポートを発表

私たちが生成したデータを保存・処理するデータセンターは、重要な国家インフラに指定されており、日常生活に大きな影響を及ぼすことから、世界的にも重要視されています。本レポートでは、データセンターの重要性を踏まえ、幅広い要素を考慮した長期的な視点が不可欠であり、持続可能なデータセンターの構築に向け、業界は早期から協力すべきであると助言しています。

生成AIの市場は2032年までに1兆3,000億ドル規模になると予測されており、データセンターの需要は急速に増加しています。そしてデータセンターが増えれば、発生する熱や排出物も増加し、ハードウェアの冷却にはさらに多くの水が必要になります。一部の地域にあるデータセンターは、慢性的な高温状態に直面しており、従来の冷却システムの限界に達しています。これからのデータセンターは、業務に重大な影響を及ぼす可能性がある異常気象や気温上昇に耐えられるように設計されるべきです。さらに本レポートでは、気候や持続可能性、安全性、スケーラビリティへの影響を軽減するために、開発者や業界全体が考慮すべき重要な要素を概説しています。

BSIのデジタルトラスト部門のグローバルヘッドであるDavid Muddは、次のように述べています。
「AIの進化は、社会に計り知れない恩恵をもたらし、私たちの未来を大きく前進させる可能性を秘めています。その背景には、私たちが生み出す膨大なデータを保存・処理するデータセンターの存在があり、重要なインフラとして一層認識されています。需要への対応を急ぐ中で、私たちは決して近道を選ばず、持続可能性、信頼性、安全性の基本を大切にしながら、協力して取り組む必要があります。これは、AIの活用を正しい方向へと導くための重要なきっかけです。今こそ、明日のテクノロジーに対応し、社会に貢献するデータセンターを設計する絶好の機会です。持続可能性への配慮、環境問題への対応、外部からのセキュリティ脅威や気候変動リスクに耐えるための構築方法について、業界全体で対話する必要があります。
ベストプラクティスを支える明確な基準やガイドラインは、設計のイノベーションを推進し、業界の成長を支える上で重要な役割を担っています」

CBREのデータセンターソリューションズのグローバルQHSE(Quality, Health, Safety and Environment) ディレクターであるChristopher Dark氏は次のように述べています。
「AIの急速な成長とそれに伴うデータの保存や処理の需要に対応するためには、データセンターの持続可能性だけでなく、レジリエンスと安全性を確保するための長期的な視点と協力体制を優先することが不可欠です。協力し合い、世界的に認められた設計基準を取り入れることで、環境への影響を最小限に抑えつつ、これからのテクノロジーへの需要に対応するデータセンターを構築することができます」

「明日のテクノロジーをサポートする、持続可能なデータセンターに関するレポート(英文)」はこちらのページからダウンロードいただけます。
https://page.bsigroup.com/l/73472/2025-03-11/2ccmd88


■BSI(英国規格協会)とBSIグループジャパンについて
BSI(British Standards Institution:英国規格協会)は、ビジネス改善と標準化を推進する機関です。設立以来1世紀以上にわたって組織や社会にポジティブな影響をもたらし、信頼を築き、人々の暮らしを向上させてきました。現在190を超える国と地域、そして80,000社以上のお客様と取引をしながら、専門家、業界団体、消費者団体、組織、政府機関を含む15,000の強力なグローバルコミュニティと連携しています。BSIは、自動車、航空宇宙、建築環境、食品、小売、医療などの主要産業分野にわたる豊富な専門知識を活用し、お客様のパーパス達成を支援することを自社のパーパスと定めています。
気候変動からデジタルトランスフォーメーションにおける信頼の構築まで、あらゆる重要社会課題に取り組むために、BSIはさまざまな組織と手を取り合うことによって、より良い社会と持続可能な世界の実現を加速し、組織が自信を持って成長できるよう支援しています。

BSIグループジャパンは、1999年に設立されたBSIの日本法人です。マネジメントシステム、情報セキュリティサービス、医療機器の認証サービス、製品試験・製品認証サービスおよび研修サービスの提供を主業務とし、また規格開発のサポートを含め規格に関する幅広いサービスを提供しています。
URL: https://www.bsigroup.com/ja-JP/


■CBREグループについて
CBREグループ(NYSE:CBRE)は、「フォーチュン500」や「S&P 500」にランクインする、ダラスに本社を構える世界最大の事業用不動産サービスおよび投資顧問会社です(2024年の売上ベース)。全世界で140,000人以上の従業員(ターナー&タウンゼントの従業員を含む)が、100カ国以上でクライアントに対し、幅広いサービスを提供しています。不動産売買・賃貸借の取引業務、プロパティマネジメント、ファシリティマネジメント、プロジェクトマネジメント、事業用不動産ローン、不動産鑑定評価、不動産開発サービス、不動産投資マネジメント、戦略的コンサルティングを主要業務としています。


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プレスリリース提供元:@Press
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