Picture Power

【写真特集】ニューヨークが生む偶然でない偶然

COINCIDENCES: NEW YORK BY CHANCE

Photographs by JONATHAN HIGBEE

2019年11月01日(金)19時45分

<同じ空間に存在する「静と動」が交差する瞬間に、偶然の構図が生み出され、非現実的な世界がつくられる>

ニューヨークの街中にあふれる広告の看板や標識、通りの壁に描かれたデザインや落書き。そして、そこを行き交うビジネスマンや家路を急ぐ女性――。同じ空間に存在する「静と動」が交差する瞬間に、偶然の構図が生み出され、非現実的な世界がつくられる。

世界屈指の大都市で、まるでコレオグラフィー(振り付け)のような作品を作り上げた写真家ジョナサン・ヒグビー。だが彼は、ただ幸運に恵まれていただけではない。「偶然の一枚」を手にするために、時に4カ月も費やしたのだから。

「誰のアドバイスだったか、決定的な瞬間を捉えたと思っても、そこに何度も通いシャッターを切れという。その教えを守ったら、ウォール街でお気に入りの一枚が撮れた」

住み始めた頃、どこを見ても目に入る広告に大量消費社会への抵抗を覚えた。だが、撮影を通じてそんな側面を持つニューヨークを楽しむようになった。総制作期間5年。撮り続けた彼に、この街がコスモポリス流のコラボを見せてくれたのかもしれない。

ジョナサンの最新写真集「COINCIDENCES: New York by Chance」は11月5日に発売される。

ppny02.jpg

ppny03.jpg

ppny-cap0102.jpg

ppny04.jpg

ppny05.jpg

Photographs from "COINCIDENCES: New York By Chance" by Jonathan Higbee, published by Anthology Edition

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、米軍制服組トップ解任 指導部の大規模刷

ワールド

アングル:性的少数者がおびえるドイツ議会選、極右台

ワールド

アングル:高評価なのに「仕事できない」と解雇、米D

ビジネス

米国株式市場=3指数大幅下落、さえない経済指標で売
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 3
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 4
    1888年の未解決事件、ついに終焉か? 「切り裂きジャ…
  • 5
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 6
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 7
    私に「家」をくれたのは、この茶トラ猫でした
  • 8
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 9
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 10
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ...犠牲者急増で、増援部隊が到着予定と発言
  • 4
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 7
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 8
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン.…
  • 9
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 10
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 8
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 9
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 10
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story