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インフレ率は2025年半ばから足踏み、米長期金利は高止まりが続く
トランプ政権の政策による米国経済成長率への影響は僅かだが、輸入関税引き上げによって、消費者物価は約0.4%押し上げられると予想される。関税引き上げによる価格上昇は一時的な影響だが、2%台半ばまで順調に減速してきたコアインフレ率の収束は、2025年半ばから足踏みするだろう。
このため、利下げを続けるFRB(米連邦準備理事会)は、2025年半ばから利下げ見送りに転じ、政策金利は4%付近で高止まりすると見込まれる。
既にトランプトレードとして、米国の債券市場では長期金利の上昇が続いていたが、大統領選挙の結果が判明した直後には4.4%台に上昇した。トランプ政権の政策への思惑で、FRBの利下げペースが緩やかになるとの期待が当面続くため、米長期金利の高止まりが続くと見込まれる。
米経済の堅調な成長が続き、米長期金利が大きく低下しないことは、日本経済にとって追い風だ。
一方、ドル円の値動きについては、日本銀行の政策対応への期待が今後強まる。筆者が想定するどおりに12月会合において日銀が追加利上げを行うとすれば、米日金利差の緩やかな縮小が明確になる。このため、ドル円は2025年にかけて140円台に徐々に円高に向かう、と筆者は予想している。
(本稿で示された内容や意見は筆者個人によるもので、所属する機関の見解を示すものではありません)
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