コラム
私的映画論 森達也
私的映画論 森達也

台湾映画『流麻溝十五号』が向き合う白色テロという負の歴史

<台湾の白色テロ時代の政治的迫害を描く『流麻溝十五号』には、負の歴史を大切にし、語り継ごうとする姿勢がある> 台湾で1947年に起きた2.2

2024.09.10
私的映画論 森達也

アメリカでヒットした『サウンド・オブ・フリーダム』にはQアノン的な品性が滲む

<昨年の全米興行収入でトップ10入りした『サウンド・オブ・フリーダム』を見て驚いたのは、その荒唐無稽さと最後のクレジットロール> 生身の素材

2024.08.30
私的映画論 森達也

成熟は幻想、だから『ボクたちはみんな大人になれなかった』の感傷を共有する

<いくら年を重ねても人の中身はほとんど変わらないと、誰もがいつか気付く。だからこそ過ぎ去りし日々が重なる『ボクたちはみんな大人になれなかった

2024.07.27
私的映画論 森達也

和歌山カレー事件は冤罪か?『マミー』を観れば死刑判決の欺瞞を実感する

<死刑囚や司法関係者に取材を重ねてきた僕は、日本では冤罪がとても多いと実感している。和歌山カレー事件の犯人は林眞須美死刑囚だと思っているあな

2024.07.04
私的映画論 森達也

『関心領域』が隠した「塀の向こう側」は今もある

<『関心領域』に強制収容所内の映像は一切登場しない。だから、塀の向こう側で何が起きているのか、何が繰り返されているのかを想像する> アウシュ

2024.06.21
私的映画論 森達也

宮益坂のスナックとゆういちさんと西部劇『男の出発』

<アメリカン・ニューシネマの香りがする西部劇『男の出発』は『明日に向かって撃て!』よりずっと秀作だ。宮益坂のでバイトをしていた20代の頃、僕

2024.05.25
私的映画論 森達也

『ありふれた教室』は徹底的に地味、でもあり得ないほどの完成度だ

<小銭の窃盗事件から始まり、事態は予想もつかない方向へ――ドイツの中学校が舞台の『ありふれた教室』は最後まで目が離せない> 「地味」を辞書で

2024.05.08
私的映画論 森達也

『続・激突!カージャック』はスピルバーグの大傑作......なのに評価が低いのは?

<スティーブン・スピルバーグ監督の『続・激突!カージャック』は、『ジョーズ』に並ぶ素晴らしい作品。現代アメリカのさまざまな断面を描き、ラスト

2024.04.17
私的映画論 森達也

『オッペンハイマー』は原爆投下と共産主義嫌悪というアメリカの2つのタブーを侵犯し、映画的野心に満ちている

<クリストファー・ノーラン監督の話題作は映像と音の質量がすさまじく、僕は180分間圧倒され続けた> アメリカで同日公開された『バービー』と原

2024.04.06
私的映画論 森達也

冤罪死刑を追ったドキュメンタリー映画『正義の行方』の続編を切望する理由

<小学生女児2人が殺害され、犯人とされた久間三千年の死刑が08年に執行された飯塚事件。冤罪の疑いが濃厚なこの事件のさまざまな関係者に取材した

2024.03.19
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