- HOME
- コラム
- CYBER × INTEL
- 中東の混乱、真の問題は「宗教」ではない...サイバ…
中東の混乱、真の問題は「宗教」ではない...サイバー戦争を軸に「地政学」の全貌を読み解く
事実、中東の主要国はサイバー能力の構築に多額の投資を行っていて、地政学的な目標を達成したり、外交上でも優位に立とうとしている。ただこれは中東だけの問題にとどまらない。サイバー領域には国境がないため、サイバー工作キャンペーンは世界中で展開されており、世界各国に影響を与えている。したがって、例えば日本であっても、中東のサイバー領域で活動する勢力を無視してはいけない。
中東地域にはアメリカも深く関与している。アメリカはすでに、ハマスを支援しているとされるイランとの間でサイバー戦争の状態にあり、ほぼ絶え間なくお互いを攻撃している。
アメリカは、イランとの全面衝突の「代替計画」であるサイバー作戦「ニトロ・ゼウス作戦」を実施してきたとされる。この作戦でアメリカは、イランの主要インフラに、無数の時限爆弾を仕掛けたと考えられている。防空レーダーや送電網、通信システム、水処理施設、そしてその他の国家にとって重要な施設にもマルウェアなどがすでに埋め込まれていると考えられる。
新興の「サイバー大国」イランの攻撃能力は
もちろんイランも反撃に出ている。イランは新興のサイバー大国として見るべきで、実際に、専門家たちはイランによる危険な報復を警告している。イランは、アメリカやサウジアラビア、イスラエルに対する数多くのサイバー攻撃に関与していることからも、イランの攻撃的なサイバー能力は非常に高いと分析されている。
アナリストらによれば、イランの諜報機関やイスラム革命防衛隊に関係するAPT(標的に対して持続的に攻撃すること)チームが活動しており、現在までに少なくとも7つのグループが確認されている。
イランの攻撃者らの最初の攻撃ベクトル(攻撃の経路)は、スピアフィッシングやソーシャルメディア・フィッシングなどが多い。スピアフィッシングとは標的を定めてフィッシング(ショートメールなどを送りつける)攻撃を行うことで、ソーシャルメディア・フィッシングでは、SNS(ソーシャルメディア)を使って情報を奪うことを指す。
狙われやすいのは、エネルギー関連会社や重工業企業。金融セクターや航空部門もターゲットで、工場などに被害出ている。
これまでで最も有名な攻撃は、2012年8月にサウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコと、カタールの政府系資源企業だったラスガスに対するものだ。数万台のコンピューターが破壊されたこの攻撃では、その数カ月前にイランに対するサイバー攻撃で使われた技術を基にして作られたシャムーンと呼ばれる非常に高度なマルウェア(不正なプログラム)が使われた。
中国政府系グループによる「史上最大の富の移転」...トランプ次期政権の対抗策は? 2024.12.24
ファイブ・アイズ情報長官が警告する「中国ハッカーの脅威」に並ぶ、イラン組織の危険度とは? 2024.09.09
-
外資系顧客向けシステムエンジニア/システムインテグレータ・ソフトハウス
株式会社リファルケ
- 東京都
- 年収450万円~1,260万円
- 正社員
-
転勤無し/税務マネージャー「東京」年収~1000万円「世界5大会計事務所/外資クライアントメイン/在宅勤務有」
BDO税理士法人
- 東京都
- 年収600万円~1,000万円
- 正社員
-
転勤無し/外資系クラウドシステムの既存顧客担当営業「東京/大手中堅」
株式会社コンカー
- 東京都
- 年収800万円~1,500万円
- 正社員
-
外資製薬会社向けCRMシステムの運用保守支援/最寄り駅から徒歩10分圏内/経験者優遇/データ入力業務あり/年間休日最大125日
株式会社ビーネックステクノロジーズ
- 東京都
- 月給21万2,000円~55万円
- 正社員