- HOME
- コラム
- リアルポリティクスNOW
- ついに刑事告発された、斎藤知事のPR会社は「クロ」…
ついに刑事告発された、斎藤知事のPR会社は「クロ」なのか?
つまりハガキの宛名書きやポスター貼りのような単純作業をするから労務者とされるのではなく、機械的な労働であっても「自らの判断に基づいて積極的に」候補者を当選させようという目的があれば選挙運動員、目的がなければ労務者とされる。
今回の事件で明らかになっている金銭の授受は現時点で、ポスター、チラシ、スライドなどの制作費用計71万5000円だけ。斎藤知事の弁護士は、選挙告示前の「立候補準備行為」の対価であり違法性はなく、またこれ以外に一切払っていないと主張している。しかし、不自然な点は残る。
明らかに選挙運動従事者
例えばポスター制作費用は公費負担になるので、ポスター制作を受注した会社は依頼主(候補者)ではなく選管に費用を払ってもらえる。そのため契約書や確認申請書を事前に作成し、選管に提出する必要があることは選挙の常識だ。しかし今回、契約書は作成されていない。
社長が管理・監督していたというSNSアカウントでは期日前投票が呼びかけられ、「選挙カーの上から臨場感を届けるためのライブ配信」も行われていた。SNSの運用をはじめとする広報業務は、告示日前から選挙期間中を通じて一体化していたとみるほうが自然だ。その活動は「なんとか斎藤候補を当選させようとする」主体性と積極性に満ちており、「選挙運動に従事する者」に該当することは明らかではないだろうか。
ついに刑事告発された、斎藤知事のPR会社は「クロ」なのか? 2024.12.04
「少数派」石破政権はこれから、3つの難題に直面する 2024.11.19
自民大敗、でも石破続投......なら、次の政局はいつ、どんな形で訪れるのか? 2024.10.29
自民党と首相官邸を襲った「ローンオフェンダー」を軽視するな 2024.10.21
「石破首相」を生んだ自民党総裁選のダイナミズムと、「小泉失速」を招いた稚拙な広報戦略 2024.09.28
岸田首相のサプライズ退陣表明がサプライズでない理由 2024.08.14
パリ五輪のこの開会式を、なぜ東京は実現できなかったのか? 2024.07.28