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衆院3補選の結果が示す日本のデモクラシーの危機
「選挙妨害動画」と公的秩序への信頼低下
今回の補選では、政治団体「つばさの党」の候補者による他候補者に対する攻撃・干渉も注目を集めた。小池百合子都知事の応援演説会場に押しかけ罵声を浴びせたり、飯山陽候補の演説を妨害したりする光景がSNSで多数、動画配信された。
公職選挙法(225条)は「選挙の自由妨害罪」として候補者等に対する暴行・威力・妨害行為等を4年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処している。典型例が、選挙ポスターを剥がしたり、落書きをしたりする行為で、平時であれば器物損壊罪(3年以下の懲役又は30万円以下の罰金)等が成立するが、選挙期間中だと「選挙の自由妨害罪」に問われる。
ところが、候補者本人が実質的に妨害活動を行っていると言える場合は、候補者自身に保障される「選挙の自由」とのバランスが難しく、犯罪として摘発する動きは及び腰になってしまう。特定の候補者が現役知事の支援を受けている選挙ではなおさら警察は選挙弾圧という誹りを受けないためにも、慎重を期すようになる。その結果、仮に選挙後に摘発されるとしても、選挙期間中に妨害行為が放置されれば、有権者は聞きたい演説を聞けないことになりかねない。これでは本末転倒だ。
昨今のSNSでは「私人逮捕」系動画が注目を集めていた。警察官による伝統的な法執行プロセス(令状逮捕や現行犯逮捕)によらず、いきなり私人が身体拘束を行う一部始終を面白おかしく伝える動画が人気を博していた背景には、公的な秩序維持への信頼感低下があると言える。
今回の「選挙妨害動画」が注目された裏には、同じような不信があるとも言える。選挙時におけるコミュニケーション回路の不全は、政治不信と同じ程度に、日本のデモクラシーの土台を毀損する可能性が高い。6月20日告示・7月7日投開票予定の東京都知事選挙前に、立法的対応が必要であろう。
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