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ルーマニア大統領選、「SNS戦略」成功でプーチン賛美の「極右」が予想外の首位...若年層の不満を代弁
ルーマニア大統領選で首位になったジョルジェスク候補(11月13日) Inquam Photos/Octav Ganea via REUTERS
<ルーマニア大統領選第1回投票で、「ウクライナ戦争の背後で『帝国主義』軍産複合体が暗躍」と訴えるジョルジェスク候補が首位に>
[ロンドン発]ルーマニア大統領選の第1回投票が11月24日行われ、親露派で反北大西洋条約機構(NATO)の極右ナショナリスト候補カリン・ジョルジェスク氏が212万票(得票率22.9%)を超える予想外の大躍進を見せ、首位で12月8日の決選投票にコマを進めた。
ジョルジェスク氏はウラジーミル・プーチン露大統領を称え、ウクライナ戦争の背後で「帝国主義」軍産複合体が暗躍していると唱える。事前の世論調査では社会民主党(PSD)代表のマルチェル・チョラク首相が圧倒的にリードしており、ジョルジェスク氏は完全なダークホースだった。
クラウス・ヨハニス現大統領はNATO事務総長になるべく働きかけたものの、事務総長にはオランダのマルク・ルッテ前首相が就任したばかり。ルーマニアはNATO同盟国として国防予算をNATO目標の国内総生産(GDP)の2%を上回る約2.5%に引き上げている。
ジョルジェスク氏は1962年ブカレスト生まれ。ブカレスト農業科学獣医学大学で博士号を取り、国連やローマクラブ欧州支援センター会長など持続可能な開発に関する役職を歴任。大統領選には無所属で立ち、農家支援、エネルギー・食料の自給志向、輸入依存からの脱却を唱えた。