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女子選手の唇にキス、王妃の肩を抱き、卑猥なポーズも...スペインサッカー連盟会長への怒りと、「逆ギレ」の行方
2019年女子W杯フランス大会で、2大会連続で最多となる4度目の優勝を果たした米国代表のミーガン・ラピノー選手は大会最優秀選手に選ばれたが、人種・性差別的なドナルド・トランプ米大統領(当時)に抗議してサッカー雑誌サイトの動画で「W杯に勝っても、くそったれのホワイトハウスになんか行くもんか」と宣言したことでも注目を集めた。
ルビアレス会長に対する英メディアの批判がピューリタニズムに由来するものか、それとも悲願のW杯初優勝を奪われた腹いせも幾分、含まれているのかは分からない。しかしこれは紛れもなく男女格差をなくすための闘いだ。世界中の少女が胸を熱くして見たW杯初優勝の晴れ舞台で、女性を男性の従属物かのように扱ったルビアレス会長の行為は許されない。
エルモソ選手「ラクダの背中を折る藁」
ケリー選手のスポーツブラが少女たちに与えた勇気と、スペイン女子代表の偉業を貶めたルビアレス会長のマッチョイズム。激戦を戦い終えたスペイン女子代表を待っていたのはラテン系国家に残るジェンダーの壁をぶち破る闘いだ。エルモソ選手はルビアレス会長にキスされたことに同意していないとの声明を出した。
「はっきりさせておきたいのは私がキスを承諾したことは一度もないということだ。私の言葉が疑われるのは許せないし、ましてや私が言ってもいない言葉が捏造されるのも許せない。私は無防備で、暴行の被害者だと感じた。衝動的でマッチョな行為で、場違いであり、私の側からは何の同意もなかった。単純に私は尊重されていなかった」
「この種の事件はここ数年、私たち選手が報告してきた状況の長いリストに加わる。これはラクダの背中を折る藁(我慢の限界)であり、世界中がそれを目の当たりにした」とエルモソ選手は付け加えた。ルビアレス会長は謝罪したが、女子W杯優勝メンバー23人全員を含む81人の男女選手が、会長が辞めるまで代表チームでプレーしないことに署名した。
スペイン女子代表が同国サッカー連盟に反旗を翻すのは最初ではない。昨年の欧州選手権の準々決勝でイングランド代表に敗れた後、女子選手15人が「ホルヘ・ビルダ監督の下ではプレーしない」と連盟に通告した。買い物に出かけた選手たちのバッグをチェックしたり、キャンプの外で誰と会うかを報告するよう求めたりするマネジメントに反発した。