コラム

「メーガン妃、第二子は米国で出産か」報道まで飛び出した英王室のお家事情

2019年11月26日(火)18時10分

リベラルなメーガン妃の眼には、未成年女性を「性奴隷」にしていた米富豪ジェフリー・エプスタイン被告(勾留中に自殺)と親しかったアンドルー王子は許しがたい存在に映ったはずだ。

英芸能誌OK!は周辺の証言をもとに「メーガン妃、第二子は米国で出産か」と報じている。長男アーチーちゃんの出産を巡って家族のプライバシーを優先し、すべての英メディアを敵に回してしまったメーガン妃。

母国の米国がかなり恋しくなっているようだ。

ウィリアム王子とキャサリン妃と不仲になり、ロンドン郊外ウィンザーのフロッグモア・コテージを240万ポンド(約3億3700万円)かけて改装して引っ越し。

米ニューヨークでのベイビーシャワー(出産前に妊婦を祝うパーティー)に33万ポンド(約4600万円)、ジバンシーの詰まった洋服ダンスに78万7000ポンド(約1億1000万円)を支出するセレブぶり。

セリーナ・ウィリアムズ選手を応援するためウィンブルドン選手権を観戦した時は観客席の一角を占拠してブーイングを浴びた。

ヘンリー王子はメーガン妃の誕生日を祝うためスペインのリゾート・イビサ島にプライベートジェットで往復。チャーター代は片道2万ポンド(約280万円)。イビサ島6泊で12万ポンド(約1700万円)也。

ダイアナ元妃と親しかった人気歌手エルトン・ジョン氏に招かれ南仏ニースの別荘で7泊した際もプライベートジェットで往復し、「環境保護は口だけか」とこっぴどく叩かれた。

自由な国・米国でリベラルを売りにする活動家メーガン妃が清濁併せ呑む英王室の伝統に馴染むのは難しい。英国と距離を置き、ヘンリー王子を連れて米国に避難したとしても何の不思議もない。

その時は少なくとも王室助成金ぐらいは返上すべきだろう。

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プロフィール

木村正人

在ロンドン国際ジャーナリスト
元産経新聞ロンドン支局長。憲法改正(元慶応大学法科大学院非常勤講師)や国際政治、安全保障、欧州経済に詳しい。産経新聞大阪社会部・神戸支局で16年間、事件記者をした後、政治部・外信部のデスクも経験。2002~03年、米コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に『欧州 絶望の現場を歩く―広がるBrexitの衝撃』(ウェッジ)、『EU崩壊』『見えない世界戦争「サイバー戦」最新報告』(いずれも新潮新書)。
masakimu50@gmail.com
twitter.com/masakimu41

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