「トランプ関税」の起源は独立戦争? 日本人には理解不能な「行動原理」を、アメリカ史から読み解く
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<中国への追加関税だけでなく、日本など友好国にも高関税をかけると主張するトランプ次期大統領。「タリフ(関税)、それは最も美しい言葉だ」とまで述べる理由とは>
ドナルド・トランプ氏の米大統領への返り咲きが決まった。トランプ氏が掲げる関税政策が実行に移された場合、日本経済には大きな影響が及ぶ。一方、トランプ氏は主張が変わることがよくあり、政策の一貫性が保たれる保証もない。日本側はこうした不確実性も含めてトランプ政権と対峙する必要がある。
トランプ氏はアメリカ第一主義(アメリカ・ファースト)を掲げ、中国に対して60%、ドイツや日本など友好国に対しても10%の関税をかけると主張して大統領選に勝利した。トランプ氏は当選後、早速「メキシコとカナダからの全ての輸入品に25%の関税を課すために必要な文書に就任初日の1月20日に署名する」と具体的に宣言している。
トランプ氏は選挙戦で「タリフ(関税)、それは最も美しい言葉だ」と述べるなど、関税に対する並々ならぬ関心の高さを示してきた。関税という言葉が持つ政治的な響きは、日本人には理解しにくいかもしれないが、アメリカという国の成り立ちを考えると、決して無視できないものといえる。
説明するまでもなくアメリカは独立戦争(アメリカ革命)によって成立した国だが、ボストン茶会事件に代表されるように、宗主国であるイギリスと対立する要因の1つとなったのが関税である。
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