コラム

「重病の恋人のため」は大学進学を遅らせる理由としてアリ?

2020年05月28日(木)20時25分

A:率直に言って、息子さんが病気のガールフレンドを待つために大学進学を遅らせるというのは、この世で最悪の事態ではありません。将来、輝かしいキャリアを築くという夢と同じくらい、いま目の前の人間関係も大切です。それに、この1年で経験した出来事が息子さんの心に大きな傷を負わせたとしても無理はありません。

いまセラピーを受診していて、胸の内を率直に語り始めたというのは、とても好ましい傾向です。このまま歩み続けるよう励ましましょう。そして、自分の目標に向けた活動を続けるための計画作りに協力してあげてください。ただし、本人がまだ大学に進む心の準備ができていないのなら、その気持ちは大切にすべきです。

あなたがこれからも息子さんとガールフレンドの関係を尊重し、応援しているとしっかり伝えつつ、恋人との関係だけを中心に考えて進路を決めないほうがいいという助言を送りましょう。

──ジャミラ・ルミュー(文化評論家)

©2020 The Slate Group

<本誌2020年4月21日号掲載>

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