ニュース速報
ワールド

インドは世界経済の逆風受けにくく、足場健全=中銀月報

2025年04月23日(水)11時30分

 4月22日、インド準備銀行(RBI、中央銀行)は月報で、同国経済は世界経済の逆風による影響を比較的受けにくく、政策の的を絞れば現在の不安定さをチャンスに転じられる、との見解を示した。写真は同行のロゴ。2023年4月、ムンバイにある本部で撮影(2025年 ロイター/Francis Mascarenhas)

[ムンバイ 22日 ロイター] - インド準備銀行(RBI、中央銀行)は22日に公表した月報で、同国経済は世界経済の逆風による影響を比較的受けにくく、政策の的を絞れば現在の不安定さをチャンスに転じられる、との見解を示した。

「世界経済見通しの悪化は外需の弱さを通じてインド経済に影響を及ぼす可能性があるが、国内の成長エンジン(中略)、消費と投資は外的な逆風の影響を比較的受けにくい」とし、マクロ経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)は健全だと説明した。

今年のモンスーンは平年並みを上回るとの予報が出ているため、農業セクターの見通しが明るくなっているとも付記した。

今後については「インドはサプライチェーン(供給網)の再調整、外国直接投資(FDI)が流入する先の多様化に加え、底堅さと規模を求める世界の投資家とのつながりによって恩恵を受ける」との見通しを示した。

「サービス輸出の一貫した強さと、海外からの持続的な送金が、経常収支の重要なバッファーになっている」とも指摘した。

食品価格の落ち着きにより、インドの小売物価指数の前年同月比上昇率は3月に3.34%と、過去5年余りで最も低くなり、RBIに追加利下げ余地が生まれている。

RBIは今月、2カ月連続で政策金利を引き下げた。同時に、本年度(2025年4月─26年3月)の国内総生産(GDP)見通しを従来の6.7%増から6.5%増に下方修正した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

午後3時のドルは142円付近へ小幅高、不透明感強く

ビジネス

金融システムは安定、追加利上げ後も仲介活動に不均衡

ビジネス

ドイツ税収、3月は前年比11%増 米関税政策で先行

ワールド

豪野党党首、国防費GDP比3%への増額公約 5月3
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
2025年4月29日号(4/22発売)

タイ・ミャンマーでの大摘発を経て焦点はカンボジアへ。政府と癒着した犯罪の巣窟に日本人の影

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「スケールが違う」天の川にそっくりな銀河、宇宙初期に発見される
  • 2
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 3
    教皇死去を喜ぶトランプ派議員「神の手が悪を打ち負かした」の真意
  • 4
    パウエルFRB議長解任までやったとしてもトランプの「…
  • 5
    アメリカは「極悪非道の泥棒国家」と大炎上...トラン…
  • 6
    【クイズ】世界で最もヒットした「日本のアニメ映画…
  • 7
    なぜ世界中の人が「日本アニメ」にハマるのか?...鬼…
  • 8
    日本の人口減少「衝撃の実態」...データは何を語る?
  • 9
    コロナ「武漢研究所説」強調する米政府の新サイト立…
  • 10
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?.…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 2
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?...「偽スーパーフード」に専門家が警鐘
  • 3
    しゃがんだ瞬間...「えっ全部見えてる?」ジムで遭遇した「透けレギンス」投稿にネット騒然
  • 4
    「スケールが違う」天の川にそっくりな銀河、宇宙初…
  • 5
    【渡航注意】今のアメリカでうっかり捕まれば、裁判…
  • 6
    女性職員を毎日「ランチに誘う」...90歳の男性ボラン…
  • 7
    【クイズ】売上高が世界1位の「半導体ベンダー」はど…
  • 8
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 9
    「100歳まで食・酒を楽しもう」肝機能が復活! 脂肪…
  • 10
    自宅の天井から「謎の物体」が...「これは何?」と投…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 3
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 7
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 8
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 9
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 10
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中