米国、イラン産LPG輸出で実業家らに新制裁を発動

4月22日、米財務省は、イラン産の液化石油ガス(LPG)を輸出している実業家のセイド・アサドルラ・エマムジョメ氏と、同氏が抱えている企業群に対して新たな制裁を発動したと発表した。写真は、イランと米国の国旗が掲載された新聞を手にとるイラン人男性。4月19日、テヘランで撮影。WANA提供(2025年 ロイター)
[ワシントン 22日 ロイター] - 米財務省は22日、イラン産の液化石油ガス(LPG)を輸出している実業家のセイド・アサドルラ・エマムジョメ氏と、同氏が抱えている企業群に対して新たな制裁を発動したと発表した。
財務省は声明で、エマムジョメ氏の企業群が数億ドル相当のイラン産LPGと原油を外国市場へ出荷してきたと指摘。LPGと原油はイランにとって主要な収入源となっており、イランの核開発や高度な通常兵器開発、さらには親イラン武装組織ヒズボラ、イエメンの親イラン武装組織フーシ派、イスラム組織ハマスなどの資金源となっていると問題視した。
ベッセント財務長官は「エマムジョメ氏と彼のネットワークは米国の制裁を回避し、イランが収入を得るために米国を含めて何千回もLPGを輸出しようとした」とコメントした。
イランのアラグチ外相は19日、核合意に向けた枠組み作りに着手することで米国と合意したと発表。26日には両国の交渉担当トップがオマーンで再び協議する予定だ。
米国は以前にも、イランとの協議が進められている最中に同国への制裁を科したことがある。