カナダの大学、米国からの入学申請急増 トランプ氏の補助金削減などで

トランプ米大統領が大学への補助金削減や、外国人の学生ビザ(査証)取り消しを実施しているのを背景に、米国に住む学生によるカナダの大学への入学申請が増えている。写真はブリティッシュ・コロンビア大学バンクーバーキャンパスの入り口で14日撮影(2025年 ロイター/Chris Helgren)
Wa Lone Promit Mukherjee
[トロント/オタワ 15日 ロイター] - トランプ米大統領が大学への補助金削減や、外国人の学生ビザ(査証)取り消しを実施しているのを背景に、米国に住む学生による隣国カナダの大学への入学申請が増えている。
カナダのブリティッシュ・コロンビア大(UBC)のバンクーバーキャンパスは、2025年度(9月開始)に始まる大学院プログラムに対する米国民の申請が、3月1日時点で前年1年間を27%も上回ったことを確認した。
これに対応してUBCは今週、複数の大学院プログラムで米学生の受け入れを一時的に再開。バンクーバーキャンパスは、トランプ政権の政策が申請急増の原因だと指摘した。
学生数でカナダ最大の大学のトロント大でも、1月の期限までに25年度プログラムに対する米国からの申請が増えた。またウォータールー大の広報担当者は、昨年9月以来、キャンパスを訪れる米国民が増え、米国からのインターネットサイトへのアクセスも増加したと明らかにした。
トランプ政権は、校内での反ユダヤ主義活動を取り締まっていないなどの理由で多くの大学への補助金を凍結したほか、パレスチナ支持のデモに参加した外国人学生を拘留したり、外国人学生数百人のビザを取り消したりしている。