5月の豪総選挙、与党労働党がかろうじて過半数獲得も=世論調査

オーストラリアで5月3日に行われる総選挙で、アルバニージー首相が率いる与党労働党がかろうじて過半数を獲得し、政権を維持する可能性が14日公表された最新の世論調査で明らかになった。写真は労働党の集会。パースで13日に撮影(2025年 ロイター/AAP/LUKAS COCH via REUTERS)
[シドニー 14日 ロイター] - オーストラリアで5月3日に行われる総選挙で、アルバニージー首相が率いる与党労働党がかろうじて過半数を獲得し、政権を維持する可能性が14日公表された最新の世論調査で明らかになった。最大野党勢力の保守連合が優勢だった2月から風向きが変化しつつある形だ。
地元紙オーストラリアン向けにニュースポールが実施した調査によると、保守連合の支持率は2022年の前回選挙時を下回り、アルバニージー氏の支持が高まった。保守連合の首相候補、ダットン自由党党首の支持率は過去最低に沈んでいる。
ただ今後の情勢次第では、与野党とも過半数を取れずに労働党が少数与党政権を立ち上げる事態もあり得るという。
調査は1300人弱の有権者が対象。トランプ米大統領の関税政策に起因する市場の混乱や、労働者に全面的なオフィス勤務を強制する方針を野党側が撤回する動きがあった後に行われた。
野党のオフィス勤務強制方針に対して、労働党は生活費高騰が懸念される中で通勤費の負担を増やす施策だと批判を展開していた。
アルバニージー氏は14日記者団に、与党にとって好ましいこうした世論調査結果が判明したにもかかわらず「私自身が優位になったとは確信していない。世界を見渡せば、選挙に勝つのがいかに難しいかが分かる。世界的なインフレのために政権与党には厳しい局面が続いている」と語り、気を引き締める姿勢を示した。