誤送還の男性、エルサルバドルで「生存し、安全」と米国務省

4月12日、米国務省は、エルサルバドルに強制送還した移民男性について、同国の刑務所であるテロリスト監禁センターで「生存しており、安全だ」と明らかにした(2025年 ロイター/Abrego Garcia Family)
[ワシントン 12日 ロイター] - 米国務省は12日、エルサルバドルに強制送還した移民男性について、同国の刑務所であるテロリスト監禁センターで「生存しており、安全だ」と明らかにした。
この男性は東部メリーランド州に住んでいたキルマー・アブレゴ・ガルシア氏で、トランプ政権が3月15日に、犯罪組織のメンバーらをエルサルバドルに強制送還した際、保護資格を持つにもかかわらず一緒に送還された。
この問題を巡り、連邦最高裁は10日、男性を米国に帰国させるよう政権に求めた連邦地裁の判断を支持していた。
これを受け、地裁は11日、男性の帰国に向けた政権の取り組みについて報告するよう求めた。
しかし、国務省が地裁に提出した文書には男性の帰国に向けてどのような措置を取っているのかの説明はなかった。
同省西半球局のマイケル・コザック氏は提出文書で、男性の帰国を求める訴訟を認識しているとし、「在サンサルバドル米大使館からの公式報告に基づき、アブレゴ・ガルシア氏は現在、エルサルバドルのテロリスト監禁センターに拘束されていると理解している」と述べた。
「彼は生きており、安全だ。エルサルバドルの主権、国内権限に従って拘束されている」とした。
政権は同氏が誤って送還されたことを認めているが、すぐに連れ戻すことはできないとしている。