ウクライナ北部にミサイル攻撃、34人死亡 今年最多の死者数に

4月13日、ウクライナ北部の都市スムイの中心部に、ロシアによる2発の弾道ミサイル攻撃があり、ウクライナ当局者によると、34人が死亡、117人が負傷した(2025年 ロイター/Sofiia Gatilova)
Max Hunder vitalii Hnidyi
[スムイ(ウクライナ)/キーウ 13日 ロイター] - ウクライナ北部の都市スムイの中心部に13日、ロシアによる2発の弾道ミサイル攻撃があり、ウクライナ当局者によると、34人が死亡、117人が負傷した。1回の攻撃の死者数としては今年最多となった。
ゼレンスキー大統領は、復活祭前の日曜日で教会に行く人もいる日に攻撃が行われたと非難し、ロシアに対して厳しい対応を取るよう国際社会に求めた。
「ロシアはこの種のテロを望んでおり、戦争を長引かせている。侵略者に圧力をかけなければ和平は不可能だ。話し合いが弾道ミサイルや空爆を止めたことはない」と投稿した。
破壊されたバスや焼け焦げた車の近くで死体が路上に散乱している様子が写っている動画を投稿。「悪党だけがこのようなことをして普通の人々の命を奪うことができる」と指摘した。
英国、ドイツ、イタリアの首脳も攻撃を非難した。ルビオ米国務長官は「トランプ大統領と米政権がなぜ、この戦争を終わらせるためにこれほど多くの時間と労力を費やしているのかを痛切に思い起こさせるものだ」と述べた。
ドイツのショルツ首相はソーシャルメディアに「これらの攻撃はロシアの平和への備えがどの程度のものかを示している」と書き込んだ。
ウクライナのクリメンコ内相によると、車や公共交通機関に乗っていた人や建物の中にいた人、路上にいた人などが犠牲になった。
イエルマーク大統領府長官は攻撃にクラスター弾が使われたとし、「ロシアはできるだけ多くの市民を殺害しようとしている」と述べた。
ゼレンスキー氏は13日に放送された米CBSニュースの番組で、トランプ氏にウクライナを訪問するよう訴えた。インタビューは11日に行われた。
ゼレンスキー氏はこの中で、米国はウクライナを支持しているのかと質問されると短い沈黙の後、「米国民がわれわれと共にいることを信じて疑わないが、長い戦争の中で多くの細部が忘れ去られる」と答えた。
また、国際平和維持活動の一環として部隊を提供するよう米国に呼びかけ。特に航空機によるウクライナ領空保護を支援するよう求めた。
ロシアはロイターのコメント要請に応じていない。
ウクライナ当局によると、これとは別に南部オデーサでは13日夜にロシアのドローン(無人機)攻撃があり、5人が負傷し、医療施設が損傷した。