トランプ政権による移民数十万人の法的地位剥奪、地裁が認めず

4月10日、米ボストンの連邦地裁判事はトランプ政権が米国にいる数十万人のキューバ人、ハイチ人、ニカラグア人、ベネズエラ人の一時的な法的地位を取り消すことを認めない考えを示した。写真は同地裁前で記者団に話す移民権利団体の弁護士(2025年 ロイター/Nate Raymond)
Nate Raymond
[ボストン 10日 ロイター] - 米ボストンの連邦地裁判事は10日、トランプ政権が米国にいる数十万人のキューバ人、ハイチ人、ニカラグア人、ベネズエラ人の一時的な法的地位を取り消すことを認めない考えを示した。
米国土安全保障省は先月、移民取り締まり強化の一環で、民主党のバイデン前政権下で、米国の身元引受人がいれば空路で入国できた移民に与えられていた2年間の「仮放免」期間を4月24日に無効化すると発表した。
連邦地裁判事は、この決定は法律の誤った解釈に基づき、24日から約45万人を強制送還の対象にしようとしていると指摘。法律は不法移民の迅速な退去手段を提供するものであり、仮放免の地位を得て米国に入国した人々には適用されないと述べた。
国土安全保障省も司法省も、コメントの要請にはすぐに応じなかった。
移民権利擁護団体は先に、仮放免プログラムを停止するというトランプ政権の決定に異議を唱えるため、訴訟を起こしていた。