フィリピン中銀総裁、利下げに慎重姿勢=ブルームバーグ

フィリピン中央銀行のレモロナ総裁は11日、ブルームバーグTVに対し、景気の過熱とインフレ再燃を防ぐため、今年は利下げに慎重な姿勢で臨むと述べた。写真はマニラのフィリピン中銀で2016年4月撮影(2025年 ロイター/Romeo Ranoco)
[マニラ 11日 ロイター] - フィリピン中央銀行のレモロナ総裁は11日、ブルームバーグTVに対し、景気の過熱とインフレ再燃を防ぐため、今年は利下げに慎重な姿勢で臨むと述べた。
中銀は前日、主要政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げ5.50%とし、市場予想通りに緩和サイクルを再開。今後も「少しずつ」緩和を進めることを示唆した。
総裁は「やり過ぎはよくない。やり過ぎれば、生産能力を上回り始め、インフレが再燃する。このため、スムーズに中立金利に到達したい」と述べた。
総裁は中立金利の中間値が2%前後との見方を示している。
緊急利下げの可能性は否定。政策決定は通常、定期会合で行われると述べた。年内は4回の会合が残っており、次回は6月19日に予定されている。
今週は通常以上の為替介入を実施していないとし、外貨準備を多様化することを検討しており、減らすことは検討していないと述べた。「準備資産の組み合わせは適切だ」との認識も示した。