米当局、中国による偽装手段でのスパイ活動勧誘巡り政府職員に警告

4月8日、米国家防諜安全保障センター(NCSC)は、中国がさまざまな偽装手段を用いて米連邦政府の職員や元職員をスパイ活動に引き入れようとしていると警告した。写真は米国と中国の旗。ボスニア・ヘルツェゴビナのサラエボで1月撮影(2025 ロイター/Dado Ruvic)
[ワシントン 8日 ロイター] - 米国家防諜安全保障センター(NCSC)は8日、中国がさまざまな偽装手段を用いて米連邦政府の職員や元職員をスパイ活動に引き入れようとしていると警告した。
米実業家イーロン・マスク氏が率いる「政府効率化省(DOGE)」が連邦職員の大量解雇を進めている中での動きとなる。NCSCは、セキュリティー・クリアランス(適格性審査)を経て安全保障上の機密情報へのアクセスを認められた連邦職員は、退職後も機密保持の義務を負うと改めて強調した。
NCSCは「外国の情報機関、特に中国の機関はコンサルティング会社や企業本社、シンクタンクなどを装い、ソーシャルメディアやビジネス向け交流サイトを通じて連邦政府の職員・元職員を標的にした勧誘を行っている」と説明。米政府での勤務経験があり、新たな仕事を探している人々に対する偽装求人情報提示などの手口は巧妙化の一途をたどっているとして連邦職員と元職員に注意を促した。
米首都ワシントンの駐米中国大使館はコメントの要請に直ちには応じなかった。