豪消費者信頼感、4月は大幅低下 米関税巡る市場混乱で見通し悪化

オーストラリアのウエストパック銀行とメルボルン研究所が発表した4月の豪消費者信頼感指数は90.1で、前月比6.0%低下した。写真はシドニー中心部で昨年5月撮影(2025年 ロイタ/Jaimi Joy)
[シドニー 8日 ロイター] - オーストラリアのウエストパック銀行とメルボルン研究所が発表した4月の豪消費者信頼感指数は90.1で、前月比6.0%低下した。トランプ米大統領の関税計画発表に伴う市場の混乱により、経済と家計の見通しが大幅に悪化した。
前月は4%上昇し、3年ぶり高水準となっていた。
4月は前年同月比では9.3%上昇したが、依然悲観論が楽観論を上回っている。
ウエストパックのオーストラリア・マクロ予測担当責任者マシュー・ハッサン氏は、トランプ氏の関税発表前の時点では消費者信頼感指数は小幅な低下にとどまっていたが、発表後は10%低下して86.6になったと指摘した。
「豪製品に対する10%の関税を含む関税引き上げの規模と範囲は大きな驚きとなり、世界の金融市場で売りを誘発した。状況はなお悪化しており、今後数カ月で消費者の心理が一段と大きく落ち込む明確なリスクが存在する」と述べた。