EU、来週にも対米報復関税の徴収開始へ 交渉による解決も模索

欧州連合(EU)は7日、一部の米国輸入品に対する報復関税の徴収を来週から開始すると発表した。(2025年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)
(本文中の表記を修正して再送します)
Philip Blenkinsop
[ルクセンブルク/ブリュッセル/ロンドン 7日 ロイター] - 欧州連合(EU)は7日、一部の米国輸入品に対する報復関税の徴収を来週から開始すると発表した。同時に、EU加盟国の貿易担当相らは、トランプ米大統領が発表した関税措置を報復ではなく交渉により撤廃することを望むことで合意した。
貿易担当相らはルクセンブルクで会合を開き、米関税に対するEUの対応とともに中国との関係についても協議。多くの担当相らは、交渉により全面的な貿易戦争を回避することが最優先事項だとの見方を示した。
EU欧州委員会のフォンデアライエン委員長は、ブリュッセルでの記者会見で、EUは工業製品について双方が関税をゼロにする「ゼロ対ゼロ」の関税協定を交渉する用意があると表明。
同委員会のシェフチョビッチ委員(通商担当)は記者会見で、「遅かれ早かれ、われわれは米国と交渉のテーブルに着き、双方が受け入れ可能な妥協点を見いだすだろう」との見解を示した。
フォンデアライエン委員長は7日、金属業界の代表者らと電話会議を実施。その後、自動車業界の代表者らともトランプ関税を巡る対応について協議する予定。
トランプ大統領が2日に発表した相互関税により、EUには20%の関税率が課されることになる。