ニュース速報
ワールド

米20州と首都の司法長官、トランプ政権の法曹界攻撃を連名で非難

2025年03月27日(木)12時07分

 3月26日、米国のいずれも民主党が主導する東部ニューヨーク州など20州と首都ワシントンの司法長官が、連名でトランプ大統領(写真)による司法関係者への脅しを非難する「法曹界への公開書簡」を発表した。写真はワシントンで25日撮影(2025年 ロイター/Evelyn Hockstein)

[ニューヨーク 26日 ロイター] - 米国のいずれも民主党が主導する東部ニューヨーク州など20州と首都ワシントンの司法長官が26日、連名でトランプ大統領による司法関係者への脅しを非難する「法曹界への公開書簡」を発表した。

書簡は、政権の意に沿わない法律事務所を標的にした大統領令が相次いで発出されたと指摘。また、不都合な判決を言い渡した連邦裁判所判事を弾劾するようにトランプ氏やイーロン・マスク氏が呼び掛けたことも挙げ、いずれも政敵への報復であり「司法制度および法曹界に対する明確な脅威だ」と警戒感をあらわにした。

大統領令では「ポール・ワイス・リフキンド・ワートン・ギャリソン」や「パーキンス・クイ」などの有力法律事務所が敵視された。書簡は「イデオロギーの違いに対する報復であり、大統領やその支持者と対立するクライアントの代わりに活動する弁護士が所属する法律事務所を罰している」と指摘した。

パーキンス・クイ事務所は大統領令を巡って法廷で争っているものの、ポール・ワイス事務所は大統領と交渉し、大統領令の撤回と引き換えに政策支援の合意に至った。

書簡は「ポール・ワイス事務所が(大統領に)隷従することにより、トランプ政権の戦略に萎縮効果があることが実証された」。その上で「大統領による法律実務への攻撃」を厳しく批判し法曹界が団結して立ち向かう必要性を強調した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ミャンマー地震、インフラ被災で遅れる支援 死者1万

ビジネス

年内2回利下げが依然妥当、インフレ動向で自信は低下

ワールド

米国防長官「抑止を再構築」、中谷防衛相と会談 防衛

ビジネス

アラスカ州知事、アジア歴訪成果を政権に説明へ 天然
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
2025年4月 1日号(3/25発売)

トランプの「逆風」をはね返す企業の努力が地球を救う

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    突然の痛風、原因は「贅沢」とは無縁の生活だった...スポーツ好きの48歳カメラマンが体験した尿酸値との格闘
  • 3
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「最大の戦果」...巡航ミサイル96発を破壊
  • 4
    最古の記録が大幅更新? アルファベットの起源に驚…
  • 5
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 6
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 7
    「炊き出し」現場ルポ 集まったのはホームレス、生…
  • 8
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 9
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 10
    ロケット弾直撃で次々に爆発、ロシア軍ヘリ4機が「破…
  • 1
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 2
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 5
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取…
  • 6
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
  • 7
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 8
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 9
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 10
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 5
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 6
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 7
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 10
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中