米財務省、イラン石油相と「影の船団」に制裁発動

3月13日、米財務省は、イランのパクネジャド石油相と、イラン産石油を秘密裏に輸送する「影の船団」の一部である香港船籍などの船舶に対して制裁を科したと発表した。写真は米財務省。米ワシントンで2018年8月撮影(2025 ロイター/Brian Snyder)
Doina Chiacu Timothy Gardner
[ワシントン 13日 ロイター] - 米財務省は13日、イランのパクネジャド石油相と、イラン産石油を秘密裏に輸送する「影の船団」の一部である香港船籍などの船舶に対して制裁を科したと発表した。
同省によると、パクネジャド氏は数百億ドル相当のイラン産石油の輸出を監督し、数十億ドル相当をイランの軍事組織に割り当てている。
ベッセント財務長官は声明で、「イラン政権は国民を犠牲にして、同国の莫大な石油資源から得た収益を、狭量で憂慮すべき私利私欲のために使い続けている」と指摘。
情勢を不安定化させる活動に資金を提供し、危険な計画を推進しようとするあらゆる試みを阻止すると述べた。
同省はまた、イラン産石油を中国に輸送するなどした船舶の所有者や運航者も制裁対象に指定した。これらの船舶はインドや中国を含む複数の管轄区域にまたがっているという。
トランプ大統領は2月、イランの核兵器保有阻止に向けて同国の石油輸出をゼロにすることなどを目指す、イランに対する「最大限の圧力」政策を復活させた。