ウクライナ、武力でロシア占領地奪還は不可能と認識=政府高官

3月13日、ウクライナ政府高官は、同国は今すぐロシア軍から軍事力で全ての占領地を奪還することはできないと理解しており、時間をかけて外交的に取り戻す必要があるという認識を示した。写真はドネツクのドブロピリャで8日撮影(2025年 ロイター/Nadia Karpova)
[ロンドン 13日 ロイター] - ウクライナ政府高官は13日、同国は今すぐロシア軍から軍事力で全ての占領地を奪還することはできないと理解しており、時間をかけて外交的に取り戻す必要があるという認識を示した。
米国とウクライナは11日、ウクライナとロシアの戦争終結、和平を探るためにサウジアラビア西部ジッダで高官協議を実施した。
ウクライナはこの会談で、ロシアが同意すれば、米国が提案した30日間の暫定停戦を受け入れる意向を示した。
政府高官は匿名を条件に記者団に対し、ジッダでの会談ではウクライナの領土に関する譲歩は話し合われなかったと述べた。
「ウクライナは自国領土に対するロシアの権利を認めないことを明確にした」と語った。
ロシア軍はウクライナ領土のほぼ5分の1を支配している。
同高官は「ウクライナが今すぐ軍事力で領土の全てを奪還することはできないという現実について話しているのであれば、われわれはそれを理解している。ウクライナの領土の一部は外交的に返還される必要があり、それにはもちろん時間がかかることも理解している」と語った。
また、ウクライナが停戦案を受け入れたことについて、戦争を早期に終結させるというトランプ米大統領の目標に向けて前進するための「建設的な譲歩」と考えていると述べた。