原油先物は小幅続伸、ドル安が支援材料 関税影響に懸念続く

3月11日、アジア時間の原油先物は小幅に続伸している。写真は原油掘削施設。米ニューメキシコ州で2023年4月撮影(2025 ロイター/Liz Hampton)
Nicole Jao
[12日 ロイター] - アジア時間の原油先物は小幅に続伸している。ドル安が支援材料となっているが、米景気減速懸念の高まりと関税が世界経済に与える影響が上昇を抑制した。
0110GMT(日本時間午前10時10分)時点で、北海ブレント先物は0.27ドル(0.39%)高の1バレル=69.83ドル、米WTI先物は0.29ドル(0.44%)高の66.54ドル。
ANZのシニア商品ストラテジスト、ダニエル・ハインズ氏は経済見通しの軟化にもかかわらず、原油価格は安定的にプラスを維持しているとし、「原油に対する短期的な需要が引き続き強いことを示している」と述べた。
ドル指数は11日に0.5%下落し、年初来安値を更新した。一方、原油市場にも影響する米国株式はこの日にも下落した。トランプ米大統領の関税引き上げや消費者心理悪化を受けて、下げが続いている。
供給面では、米エネルギー情報局(EIA)が11日、今年の米原油生産量が史上最高の日量平均1361万バレルになるとし、従来予想を上方修正した。