韓国、関税巡る米の「誤解」解消を模索 トランプ氏発言受け

3月10日、韓国の崔相黙大統領代行(写真)は同国が高関税を課しているというトランプ米大統領の発言を受け、関税を巡る誤解があれば解消するために米政権と積極的に意思疎通を図るよう関係当局に指示した。2024年4月撮影(2025年 ロイター/Kevin Lamarque)
[ソウル 10日 ロイター] - 韓国の崔相黙大統領代行は10日、同国が高関税を課しているというトランプ米大統領の発言を受け、関税を巡る誤解があれば解消するために米政権と積極的に意思疎通を図るよう関係当局に指示した。
トランプ氏は先週、米上下両院合同会議の施政方針演説で、米国が軍事援助などの支援を行っているにもかかわらず、韓国の平均関税は米国の4倍高いと述べた。トランプ氏は4月初旬までに相互関税計画を準備するよう経済チームに指示している。
韓国企画財政省は声明で、崔氏は「米国からの輸入品に対する関税率について誤解があれば、積極的に米国に説明するよう指示した」と述べた。
韓国は米国の貿易相手国上位15カ国の中でインドに次いで2番目に高い関税率を課しているが、2007年に締結され、第1次トランプ政権時の18年に改定された自由貿易協定に基づき、米国からの輸入品についてはほぼ全ての関税が撤廃されている。
韓国産業通商資源省によると、24年時点で米国からの輸入品に対する韓国の実効関税率は0.79%となっている。
崔氏は非関税措置について見直す方針も示した。トランプ氏は、相互関税計画で非関税措置も考慮すると述べている。
崔氏はまた、造船・エネルギー分野での協力に関する米国との協議に備えるよう政府当局者に要請した。
トランプ氏は先週の演説で、日本や韓国などがアラスカ州の天然ガスパイプライン事業で米国と提携することを望んでいると述べた。