金融政策、常に正しい判断は困難=NZ中銀総裁代行

ニュージーランド準備銀行(中央銀行)のホークスビー総裁代行は3月6日、政策立案者が金融政策について常に正しい判断をすることはないとの認識を示した。写真は同中銀。ウェリントンで2022年撮影(2025年 ロイター/Lucy Craymer)
[シドニー 6日 ロイター] - ニュージーランド準備銀行(中央銀行)のホークスビー総裁代行は6日、政策立案者が金融政策について常に正しい判断をすることはないとの認識を示した。
各国における柔軟なインフレ目標の課題について理解することを目的に、同中銀がウェリントンで開催した会合で述べた。
ホークスビー氏は「これまで多くの教訓があった。われわれは常に完全に正しい判断を下してきたわけではないし、今後も常に完全に正しい判断を下すことはないだろう」と述べた。
NZ中銀を巡っては、オア総裁が5日、突然辞任した。オア氏はコロナ禍による経済的打撃に対処するため大規模な景気刺激策を実施し、その後急激なインフレに見舞われた。中銀は積極的な金融引き締めを進め、政策金利は最終的に5.50%まで上昇、NZ経済は1991年以来最悪の景気後退に陥った。
バーナンキ元米連邦準備理事会(FRB)議長は同会合で、経済見通しは常に不透明だとし、各国中銀はベースラインの経済予測を過度に重視すべきでないと注意を促した。
「世界は今後、新たな課題に直面し、金融政策の枠組みがさらに進化することは間違いない」とし、「現実が予測と異なった場合、金融政策は適切に対応するだろう」と語った。