独ミュンヘンで車突っ込み28人負傷、アフガン人運転手を拘束

ドイツ南部ミュンヘンで車が群衆に突っ込み、少なくとも20人が負傷した。現場で車の写真を撮る警察官(2025年 ロイター/Wolfgang Rattay)
[ベルリン 13日 ロイター] - ドイツ南部バイエルン州ミュンヘンで13日、車が群衆に突っ込み、警察によると28人が負傷した。現場を訪れたゼーダー州首相は、事故ではなく「攻撃」との見方を示した。2月23日の総選挙を前に、治安が再び焦点となっている。
警察によると、車を運転していたのは24歳のアフガニスタン人の亡命希望者。警察が身柄を拘束した。
現時点では動機は不明。州当局者によると、容疑者は麻薬関連や万引きの罪で警察に知られていた。
現場は、14日から開催される「ミュンヘン安全保障会議」の会場から1.5キロメートルの場所。地元放送局BRは、当時、統一サービス産業労組(ヴェルディ)のストライキに関連したデモが行われており、その参加者が巻き込まれたと伝えた。ヴェルディは、けが人などの情報はないとしている。
安保会議のために、米国のバンス副大統領やウクライナのゼレンスキー大統領が13日に到着する予定になっている。
州当局者は、同会議との関連は疑っていないと述べた。
総選挙では、特にここ数週間に発生した暴力事件を受けて、移民と治安問題が争点となっている。世論調査によると中道右派保守派がリードし、極右がそれに続いている。
世論調査で2位につける極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」のワイデル共同党首は、容疑者がアフガニスタン人の亡命希望者だった点を指摘。Xへの投稿で「こんなことが永遠に続くべきなのだろうか。今こそ移民政策の転換を」と訴えた。