BYDの外注先、ブラジルの「奴隷労働」否定
中国電気自動車(EV)大手の比亜迪(BYD)の外注先である金匠集団は26日、従業員が「奴隷のような状況」で作業を行っているとブラジル労働検察庁から指摘されたことについて、事実と異なると主張、翻訳や文化の違いを巡る問題があったとの認識を示した。BYDのタイ工場で7月撮影。(2024年 ロイター/Chalinee Thirasupa/File Photo)
[上海/北京 26日 ロイター] - 中国電気自動車(EV)大手の比亜迪(BYD)の外注先である金匠集団は26日、従業員が「奴隷のような状況」で作業を行っているとブラジル労働検察庁から指摘されたことについて、事実と異なると主張、翻訳や文化の違いを巡る問題があったとの認識を示した。
ブラジル労働検察庁は23日の会見で、BYDがブラジル北東部バイア州で保有する工場の建設現場で、中国人労働者163人が「奴隷のような状況」で作業を行っていることが判明したと発表。BYDは、雇用した企業との関係はすでに断っており、当局と協力して労働者に支援を提供しているとの声明を発表していた。
金匠集団はこれについて「従業員は『奴隷』という不当なレッテルを貼られたことで、自らの尊厳が損なわれ、人権が侵害されたと感じている。中国人の尊厳が著しく傷つけられた」と短文投稿サイトの「微博」に投稿。
BYDのブランド・広報部門責任者、李雲飛氏も、この投稿を再投稿し、「外国勢力」と一部の中国メディアが「意図的に中国ブランドと国を中傷し、中国とブラジルの関係を損なっている」と非難した。
金匠集団は、翻訳や文化の違いを巡る問題でこのような事態に至ったと説明。労働検査官からの「誘導尋問」もあったと主張した。
また、従業員のグループが連名で署名した文書をカメラの前で読み上げる動画も投稿。従業員107人がブラジルで臨時の身分証明書を申請するためパスポートを会社に渡していたが、ブラジル労働検察庁は雇用主がパスポートを没収したと報告したという。
動画では、中国人の男性従業員が「ここで仕事ができて本当に幸せだ。ブラジル最大の新エネルギー車プロジェクトの建設が一日も早く完成することを願い、私たちは法令を順守し、期間中懸命に働いている」と語っている。
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