タイ中銀の次期理事長候補、法制委事務局が不適格と判断
タイの複数のメディアは12月24日、タイ中央銀行の次期理事長候補に選出されたキティラット元財務相について、政府の法制委員会事務局(OCS)が理事長の資格を満たしていないと判断したと報じた。2011年8月、バンコク郊外で撮影(2024年 ロイター/Chaiwat Subprasom)
Panu Wongcha-um
[バンコク 24日 ロイター] - タイの複数のメディアは24日、タイ中央銀行の次期理事長候補に選出されたキティラット元財務相について、政府の法制委員会事務局(OCS)が理事長の資格を満たしていないと判断したと報じた。事情に詳しい関係者が報道内容を確認した。
中銀の次期理事長選出を巡ってはロイターが、政府は与党との結び付きが強いキティラット氏を指名すると報道。中銀の独立性が脅かされるとして野党は激しく反発したが、独立委員会は先月、キティラット氏を次期理事長候補に選出した。
しかしOCSは、キティラット氏がこの1年間政府の顧問職にあり、政治的に中立的な立場だと見なすことはできないため、理事長に適さないとの見解を示した。
OCSはロイターのコメント要請にすぐには応じなかった。ただ国内メディアによるとOCSの事務局長はまだ結論は出ていないと述べた。また別の消息筋はOCSがこの件についてまだ協議を続けていると述べた。
キティラット氏は指名に感謝するとSNSに投稿したが、報道には言及しなかった。同氏は先週、理事長には金融政策に影響を与える権限はなく、中銀の政策に介入することはないとも述べている。
一方、ピチャイ財務相は24日に記者団に、OCSがキティラット氏は不適格だと判断すれば新たな候補を選ぶ必要があると述べた。
理事長は中銀の金利政策に指示を出すことはできないが、次期総裁選びに一定の影響力を持つ。
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