EXCLUSIVE-イラン、濃縮ウラン備蓄量を「著しく」引き上げ=IAEA事務局長

国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は6日、イランがウラン濃縮度を60%にまで高めた高濃縮ウランの備蓄量を「著しく」増やすと、ロイターとのインタビューで語った。(2024年 ロイター/Lisi Niesner)
[マナマ 6日 ロイター] - 国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は6日、イランがウラン濃縮度を60%にまで高めた高濃縮ウランの備蓄量を「著しく」増やすと、ロイターとのインタビューで語った。
バーレーンの首都マナマで開催の安全保障会議「マナマ・ダイアローグ」の会場で、グロッシ氏は「IAEAは本日、60%(濃縮ウラン)の備蓄の生産能力が著しく増えると発表する」と述べた。従来の月5─7キログラムから、「7倍か8倍、あるいはそれ以上」に増える見込みだとも言及した。
イランは60%の高濃縮ウランをすでに保有。核兵器級のウラン濃縮度は90%とされ、IAEA基準では、これらをさらに濃縮すれば、核兵器4発分に相当する。
11月にイランを訪問し、緊張緩和のために濃縮度60%まで高めたウランの備蓄を制限するようにとの「要請」をイランが受け入れたと述べていたグロッシ氏にとって痛手となる。
核保有国以外でこのレベルの高濃縮ウランを保有している国はなく、イランのウラン高濃縮に正当性はないと主張している西側諸国で懸念が高まるのは必至だ。