香港最高裁、同性カップルの相続や住宅の権利認める
11月26日、香港終審法院(最高裁)は、同性カップルに対し相続や公営住宅への入居などで異性カップルと同様の権利を認める判断を示した。写真はインターセックスインクルーシブの旗を掲げるニック・インフィンガー氏。同日、香港で撮影(2024年 ロイター/Joyce Zhou)
Jessie Pang Joyce Zhou
[香港 26日 ロイター] - 香港終審法院(最高裁)は26日、同性カップルに対し相続や公営住宅への入居などで異性カップルと同様の権利を認める判断を示した。
判決は全会一致で、同性カップルと異性カップルは公営住宅を利用する権利において同等ではないという政府側の主張を退けた。
控訴裁判所が海外で結婚した同性カップルに住宅補助と相続権を認める判決を下したため、政府が上告していた。
訴えを起こしたニック・インフィンガー氏は、「今日の判決で、同性カップルが互いに愛し合うことができ、一緒に暮らす価値があることが認められた」と語った。
「これは私と私のパートナーのためだけでなく、香港の全ての同性カップルのための戦いだ」と強調した。
同氏は公営住宅を借りようとしたが、カナダでの結婚が香港では認められていないとして申請が却下された。
最高裁は昨年9月、憲法に当たる「香港基本法」では結婚の自由は異性婚に限定されているとして、同性婚を認めなかったものの、同性カップルが社会生活を送る上で必要な法的保護を別の方法で提供する必要があると指摘した。