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国際通貨金融委が貿易リスク強調、IMFの役割再確認=議長声明

2025年04月28日(月)09時22分

4月25日、国際通貨基金(IMF)加盟各国は25日、貿易摩擦が成長を鈍らせ、不確実性と市場・金融安定リスクを高めているとしつつ、各国が困難な環境を乗り切る上でIMFは不可欠だと再確認した。写真は同日、ワシントンで記者会見するIMFのゲオルギエワ専務理事(2025年 ロイター/Elizabeth Frantz)

[ワシントン 25日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)加盟各国は25日、貿易摩擦が成長を鈍らせ、不確実性と市場・金融安定リスクを高めているとしつつ、各国が困難な環境を乗り切る上でIMFは不可欠だと再確認した。

国際通貨金融委員会(IMFC)議長声明は「世界経済は重要な岐路にある」と指摘。また、以前の為替相場に関するコミットメントを再確認し、世界経済における各国の立場をより反映したクォータ(出資割当額)の見直しを支持した。

IMFC議長を務めるサウジアラビアのジャドアーン財務相は、IMFは貿易と成長の拡大など、中核的使命に引き続き注力しなければならないと表明。記者会見で「世界的な債務の脆弱性に対処することは、加盟国、特に低所得で脆弱な国々にとって引き続き優先事項だ」と述べた。

IMFのゲオルギエワ専務理事はブリーフィングで、現在の地政学的な対立により、AI(人工知能)を含む他の差し迫った課題についての議論が十分にできていないことを認めた。

その上で、加盟国がオープンな会話を交わし、意見を交換できたことは心強いことだとしながらも、「われわれはかなり困難な時をなお過ごしている」と語った。

ロイター
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