フィリピン大統領、南シナ海の権益守る法案に署名
11月8日、フィリピンのマルコス大統領(写真)は、南シナ海で中国との領有権を巡る緊張が続く中、海洋権益と領土保全を強化する2つの法案に署名した。写真は10月、ラオス・ビエンチャンで撮影(2024年 ロイター/Athit Perawongmetha)
[マニラ 8日 ロイター] - フィリピンのマルコス大統領は8日、南シナ海で中国との領有権を巡る緊張が続く中、海洋権益と領土保全を強化する2つの法案に署名した。
一つはフィリピンの海洋権益を定義するもので、もう一つはフィリピン海域を通過する他国の船舶や航空機のルートを設定する。国際法に基づいて主権や権益を保護することを目的としている。
マルコス氏は、これらの法律は国際ルールに基づく秩序を維持し、排他的経済水域(EEZ)内で平和的に資源を開発する権利を守るという決意を示すものだと強調した。
「国民、特に漁業関係者は、不確実性や嫌がらせを受けることなく生計を立てられるようになる」と指摘した。また「われわれは海底の鉱物資源やエネルギー資源を利用できるようにしなければならない」と述べた。
法案の起草者の一人であるトレンティーノ上院議員は記者会見で、EEZにおける緊張がすぐに緩和される可能性は低いとの認識を示した。
「中国はこれを認めないだろう。だが国際社会から承認を得ることで、われわれの立場は強化される」と語った。