ニュース速報
ワールド

ブラジル中銀ターミナルレート、市場が予想引き上げ

2024年11月08日(金)13時32分

ブラジル中央銀行は6日の金融政策委員会(COPOM)で政策金利を50ベーシスポイント(bp)引き上げ、11.25%にすることを決めたばかりだが、エコノミストの間では利上げ局面の到達予想水準(ターミナルレート)が引き上げられている。積極的な利上げ継続方針にもかかわらず、中銀はインフレ率が中銀目標を上回り続ける可能性を指摘したためだ。写真はブラジリアの中銀。2014年1月撮影(2024年 ロイター/Ueslei Marcelino)

Marcela Ayres

[ブラジリア 7日 ロイター] - ブラジル中央銀行は6日の金融政策委員会(COPOM)で政策金利を50ベーシスポイント(bp)引き上げ、11.25%にすることを決めたばかりだが、エコノミストの間では利上げ局面の到達予想水準(ターミナルレート)が引き上げられている。積極的な利上げ継続方針にもかかわらず、中銀はインフレ率が中銀目標を上回り続ける可能性を指摘したためだ。

7日の金利先物市場は、2025年7月まで金利の引き上げが続き、14%を超えるとの予想を織り込み始めた。

中銀は市場の金利予想を自らの政策見通しの参考材料にしており、26年第2・四半期のインフレ率予想を中銀目標の3%よりも高い3.6%に引き上げた。この予想ではターミナルレートは25年の12.5%が前提だ。

市場予想では、証券会社XPがターミナルレート予想を従来の12%から13.25%に上方修正した。UBSBBも従来の12.25%予想から引き上げた。25年3月に12.75%に達する見通しだ。

JPモルガンは13%に修正した。同社は当初、世界の中銀が金融緩和で歩調を合わせることにより、通貨レアルの下落圧力が軽減され、ブラジル中銀は市場コンセンサスよりも低いターミナルレートを追求できると予想していた。だが、現在の外部環境は以前よりも不透明感が増し、他国中銀の金融緩和ペースが想定していたほど速くなく、レアルが想定よりも低く抑えられる可能性は高いとの見方を示した。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米国初の鳥インフル重症例から変異見つかる、当局が分

ワールド

プーチン大統領、スロバキア提案のウクライナ和平交渉

ビジネス

ニデック、牧野フライスにTOB 事前に協議打診せず

ビジネス

東京コアCPI、12月は+2.4%に加速 政府の電
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2025
特集:ISSUES 2025
2024年12月31日/2025年1月 7日号(12/24発売)

トランプ2.0/中東&ウクライナ戦争/米経済/中国経済/AI......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊」の基地で発生した大爆発を捉えた映像にSNSでは憶測も
  • 2
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3個分の軍艦島での「荒くれた心身を癒す」スナックに遊郭も
  • 3
    オレンジの閃光が夜空一面を照らす瞬間...ロシア西部の燃料施設で「大爆発」 ウクライナが「大規模ドローン攻撃」展開
  • 4
    「とても残念」な日本...クリスマスツリーに「星」を…
  • 5
    なぜ「大腸がん」が若年層で増加しているのか...「健…
  • 6
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
  • 7
    ウクライナの逆襲!国境から1000キロ以上離れたロシ…
  • 8
    わが子の亡骸を17日間離さなかったシャチに新しい赤…
  • 9
    日本企業の国内軽視が招いた1人当たりGDPの凋落
  • 10
    滑走路でロシアの戦闘機「Su-30」が大炎上...走り去…
  • 1
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 2
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 3
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊」の基地で発生した大爆発を捉えた映像にSNSでは憶測も
  • 4
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 5
    ウクライナの逆襲!国境から1000キロ以上離れたロシ…
  • 6
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
  • 7
    おやつをやめずに食生活を改善できる?...和田秀樹医…
  • 8
    9割が生活保護...日雇い労働者の街ではなくなった山…
  • 9
    オレンジの閃光が夜空一面を照らす瞬間...ロシア西部…
  • 10
    【駐日ジョージア大使・特別寄稿】ジョージアでは今、…
  • 1
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 2
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 3
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊」の基地で発生した大爆発を捉えた映像にSNSでは憶測も
  • 4
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼ…
  • 5
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 6
    半年で約486万人の旅人「遊女の数は1000人」にも達し…
  • 7
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 8
    「炭水化物の制限」は健康に問題ないですか?...和田…
  • 9
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 10
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中