10月の金ETF、6カ月連続で流入超 北米・アジアから=WGC
11月7日、世界の金鉱山会社が加盟する業界団体ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)は金現物を裏付け資産に持つ上場投資信託(ETF)が10月に43億ドルの流入超となり、総保有量が3244トンになったと発表した。北米とアジアからの資金流入が全体を押し上げ、流入超は6カ月連続。写真は純度99.99%の金塊。ロシアの貴金属加工工場で5月撮影(2024年 ロイター/Alexander Manzyuk)
[7日 ロイター] - 世界の金鉱山会社が加盟する業界団体ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)は7日、金現物を裏付け資産に持つ上場投資信託(ETF)が10月に43億ドルの流入超となり、総保有量が3244トンになったと発表した。北米とアジアからの資金流入が全体を押し上げ、流入超は6カ月連続。
地政学的緊張が高まって市場の不確実性が続いている中で、投資家に代わって金を保有する金ETFに資金が集まっている。過去3年間は、政策金利の上昇が響いて金ETFからの資金流出が優勢だった。
最近は資金流入が続いていることと、金価格が記録的な高水準にあることにより、金ETFが保有する今年10月末時点の運用資産総額は2860億ドルと過去最高記録となった。
WGCは、北米の金需要は米大統領選を巡る不確実性で押し上げられたと指摘。中東での軍事的対立の激化や、ウクライナに侵攻したロシアに北朝鮮兵士が合流したとの報道も金ETFの需要を増加させた可能性があると説明している。
金現物価格は今年に入ってから33%上昇している。米連邦準備理事会(FRB)の利下げ開始と地政学的緊張を背景に、10月31日に過去最高となる1オンス=2790.15ドルを付けた。
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