アストラゼネカ中国法人社長拘束、理由不明 保険詐欺とは無関係か
11月6日、英製薬大手アストラゼネカは、中国法人の王磊(レオン・ワン)社長が中国当局に身柄を拘束されていると明らかにした。写真はアストラゼネカのロゴ。ベルギーのブリュッセルで2021年1月撮影(2024 ロイター/Johanna Geron)
Maggie Fick
[ロンドン 6日 ロイター] - 英製薬大手アストラゼネカは6日、中国法人の王磊(レオン・ワン)社長が中国当局に身柄を拘束されていると明らかにした。10月30日の発表では王社長が取り調べを受けており同社は協力するとの方針を表明するにとどめていた。
王社長は中国生まれ。10年以上前から同社で働いている。同社は拘束理由を依然つかめていないものの、現在も進行中の大型の医療保険詐欺事件との関係性はないと信じているという。
同社はこの日、王社長拘束や詐欺事件とは別に、中国法人を巡って現職幹部2人と元幹部2人が関わる3件目の捜査を受けている最中だと発表した。
がん治療薬「イジュド」と「エンハーツ」を香港から輸入することに絡んでおり、4人はいずれも取り調べを受けているという。ただ、同社は、捜査対象は4人に限られており、同社全体が対象になっているわけではないと付け加えた。
中国は世界第2位の医薬品市場。同社は多額の投資を積み重ねており、2020年代末までの年間売上目標を達成するため中国事業を中核に位置づけている。