マスク氏、トランプ氏の政権奪還で恩恵受ける公算大
米電気自動車(EV)大手テスラの最高経営責任者(CEO)イーロン・マスク氏は、米大統領選挙で支援してきたトランプ氏の勝利により大きな恩恵を受けることが予想される。10月撮影(2024年 ロイター/Carlos Barria)
Nathan Gomes Zaheer Kachwala
[6日 ロイター] - 米電気自動車(EV)大手テスラの最高経営責任者(CEO)イーロン・マスク氏は、米大統領選挙で支援してきたトランプ氏の勝利により大きな恩恵を受けることが予想される。
トランプ氏は、再選を果たせばEV義務化を撤回すると言明してきた。これは販売台数の多いテスラよりも、その競合他社にとってより大きな打撃となる可能性がある。
CFRAリサーチのアナリスト、ギャレット・ネルソン氏は「テスラ以外にEVで利益を上げている企業はないため、EV補助金の削減や廃止はテスラの競争上の優位性を拡大することになる」と述べた。
また、トランプ氏は中国からの輸入品、特にEVに高関税を課すことを公約に掲げていることから、テスラは競争から守られるだろうとアナリストらは指摘する。
トランプ氏は9月、選挙戦で勝利すれば、政府効率化に向けた委員会を設立し、マスク氏がトップに就任すると表明している。
キルター・シェビオットのアナリスト、マムタ・バレチャ氏は、規制緩和と支出削減を監督する役割を担うことで、マスク氏は人工知能(AI)や宇宙探査、EVに関する米国の政策に影響力を持つことになり、「これらは全て、テスラなどの事業を通じてマスク氏自身が直接的な利害関係を持つ分野だ」と述べた。
テスラの株価は午後の取引で約15%上昇した。