米、イスラエル「全面支持」 イランからのミサイル迎撃で連携
米政府は10月1日、イランによるイスラエルへの弾道ミサイル攻撃を「重大なエスカレーション」と非難し、イランに「深刻な結果」をもたらすと警告した。ホワイトハウスで撮影(2024年 ロイター/Annabelle Gordon)
Jeff Mason Simon Lewis Matt Spetalnick
[ワシントン 1日 ロイター] - 米政府は1日、イランによるイスラエルへの弾道ミサイル攻撃を「重大なエスカレーション」と非難し、イランに「深刻な結果」をもたらすと警告した。バイデン大統領はイスラエルを「全面的に支持する」と表明した。
バイデン氏はイランの攻撃は効果がなかったと指摘。イスラエルによる対応について話し合われており、ネタニヤフ首相と協議する考えを示した。
サリバン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は中東に駐留する米軍部隊がイスラエルと連携してミサイルを撃墜したと述べ、イスラエル当局と次のステップについて協議していると語った。
「これはイランによる重大なエスカレーションだ」と非難。「われわれは今回の攻撃には深刻な結果が伴うと明確にしており、それを示すためにイスラエルと協力する」と述べた。
深刻な結果が何を指すのかには踏み込まなかった。
ハリス副大統領はイランが「中東の不安定化を招く危険な勢力」と非難し、イスラエルの安全保障に米政府がコミットしていると述べた。
11月の大統領選でハリス氏と対決するトランプ前大統領はイランのミサイル発射後に声明を出したが攻撃には直接触れなかった。
「イランは世界中にテロを輸出してきた。その実態が明らかになりつつある。中東全体の実態が明らかになっている」とした。
バイデン政権のイスラエル支援を巡っては国内外で厳しい批判の声が上がっている。
米国防総省のライダー報道官は、イランのミサイルを迎撃するため、米軍艦艇2隻から12発前後のミサイルを発射したと明らかにした。
イランによる重大な攻撃で、4月のイスラエル攻撃の約2倍の弾道ミサイルが発射されたとし、米政府はイスラエルの自衛権を支持すると述べた。
米政府当局者らはイラン政府から攻撃の事前通告はなかったとした。
イラン国連代表部も米国に事前通告しなかったとし、「事後に重大な警告を発した」と声明で述べた。