豪中銀、デジタル通貨はホールセール向け優先と決定
9月18日、オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)のブラッド・ジョーンズ総裁補佐は、ホールセール市場向けの中央銀行デジタル通貨(CBDC)に優先的に取り組むことを決定したと発表した。写真はシドニーの同行前で2018年2月撮影(2024年 ロイター/Daniel Munoz)
[シドニー 18日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)のブラッド・ジョーンズ総裁補佐は18日、ホールセール市場向けの中央銀行デジタル通貨(CBDC)に優先的に取り組むことを決定したと発表した。ホールセール市場向けCBDCはリテール市場向けCBDCよりも経済的効果が大きいと判断されるためだ。
ジョーンズ氏は、RBAと財務省が「プロジェクト・アケイシア」と称する3年間のデジタル通貨作業計画を開始したと明らかにした。
このプロジェクトは、トークン化されたマネーと新たな決済インフラを通じてホールセール市場の効率性、透明性、強靭性を向上させることに重点を置いている。
ホールセール市場向けCBDCがもたらす効果には、カウンターパーティーリスクと運営リスクの軽減や、透明性と監査能力の向上、金融機関と顧客にとってのコストの軽減などが挙げられる。
RBAと財務省はリテール市場向けCBDCについては今後も検討を続け、2027年に追加の報告書を発表する方針。リテール市場向けCBDCが採択された場合、政府が導入の是非を決定しなければならず、法改正も必要になりそうだ。