KKR、富士ソフトへのTOBを2段階に 2回目も1株8800円
9月19日、米投資ファンドのKKRは、買収を計画している富士ソフトへの株式公開買い付け(TOB)を2段階での実施に変更した。写真はKKRのロゴが表示されたモニター画面。2018年8月、ニューヨーク証取で撮影(2024年 ロイター/Brendan McDermid)
Atsuko Aoyama
[東京 19日 ロイター] - 米投資ファンドのKKRは、買収を計画している富士ソフトへの株式公開買い付け(TOB)を2段階での実施に変更した。2回目のTOB価格は進行中のTOBと同様、1株8800円で実施する。関東財務局に19日、変更を届け出た。
当初所有割合で53.22%に設定していた買い付け予定数の下限を、1回目のTOBでは撤廃。ただし、1回目で下限以上となった場合は2回目は実施しない。
富士ソフトには米ベインキャピタルが法的拘束力ある買収提案を10月に提出すると予告。1回目の下限撤廃は、ベインがTOBを行うか不透明な中、株価がTOB価格を上回ることで不成立となり、売却を希望していた株主が売却機会を逃すことを避ける狙いがあるとした。また、ベインの提案内容を見極めたい株主に対し、ベインがTOBの予定公表を行わなかった場合にも売却の機会を担保するとしている。
シンガポールの投資会社3Dインベストメント・パートナーズや米ファラロン・キャピタル・マネジメントと応募契約を結んでおり、計32.68%を確保できる見通し。