ニュース速報
ワールド

トランプ氏また暗殺未遂、近くで発砲音も無事 容疑者逮捕

2024年09月16日(月)11時33分

 米大統領選の共和党候補トランプ前大統領が15日にプレーしていた南部フロリダ州のゴルフ場の近くで発砲があった。トランプ氏は無事だった。連邦捜査局(FBI)は、トランプ氏を暗殺する意図があったとして捜査していると発表した。ラスベガスで13日撮影(2024年 ロイター/Piroschka Van de Wouw)

Gram Slattery David Ljunggren

[15日 ロイター] - 米大統領選の共和党候補トランプ前大統領が15日にプレーしていた南部フロリダ州ウェストパームビーチのゴルフ場の近くで、シークレットサービス(大統領警護隊)が銃を持った人物を目撃し、発砲した。トランプ氏は無事だった。連邦捜査局(FBI)は暗殺未遂との見方を示した。

警察関係者によると、容疑者は自動小銃「AK47」型のライフル銃とリュック2つなどを現場に残し車で逃走したが、その後逮捕された。トランプ氏から370─460メートルの距離にいた。

ニューヨーク・タイムズ(NYT)紙とFOXニュース、CNNは匿名の警察当局者の話として、容疑者はハワイ州在住のライアン・ウェズリー・ラウス(58)と特定した。FBIは容疑者の身元についてコメントを控えた。

パームビーチ郡保安官リック・ブラッドショー氏は記者会見で、ある人物を拘束していることを明らかにしたが、身元や動機の詳細については言及しなかった。

ロイターは米メディアが容疑者と報じた男とみられるライアン・ラウスという人物のアカウントをⅩとフェイスブック(FB)、リンクトインで発見したが、容疑者のものかは確認できていない。当局はコメントを控え、FBとX上のプロファイルへのアクセスは事件の数時間後に削除された。

3つのアカウントからは、この人物がロシアに対する戦争でウクライナを強く支持していることがうかがえる。ウクライナ側で戦う兵士の募集を支援しようとしたとみられる投稿も複数見られた。

<茂みの中に銃身>

ブラッドショー氏によると、トランプ氏がプレーする前に安全を確認していたシークレットサービスの隊員が、茂みからライフルの銃身が出ているのを発見。隊員は少なくとも4発を発砲した。

男はライフルなどを残して車で逃走したが、目撃者が車とナンバープレートの写真を撮影していたという。警察は逃走車両に関する情報を州内の当局に通知し、容疑者はゴルフ場から約65キロ離れた高速道路上で拘束された。

当局者はトランプ氏が現職大統領ではないため、ゴルフコース全体の閉鎖は行われなかったと記者団に説明した。

トランプ氏は支持者へのメールで「近くで銃声が聞こえたが、私は無事で元気だ」と述べた。

ホワイトハウスは、バイデン大統領とハリス副大統領が事件について報告を受け、彼が無事であることを知って安堵(あんど)していると述べた。

ハリス氏は「米国に暴力が存在できる場所はない」とXに投稿した。

バイデン氏はシークレットサービスがトランプ氏の警護に必要なリソースを確保できるようチームに指示した。

トランプ氏は7月中旬に東部ペンシルベニア州で演説中に銃撃を受け、右耳を負傷していた。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

FRB、0.5%の大幅利下げ 議長「後手に回らず」

ビジネス

情報BOX:パウエル米FRB議長の会見要旨

ワールド

イスラエル首相「北部住民を帰還させる」、通信機爆発

ワールド

国連人権高等弁務官、ヒズボラの通信機器爆発巡り調査
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ニュースが分かる ユダヤ超入門
特集:ニュースが分かる ユダヤ超入門
2024年9月17日/2024年9月24日号(9/10発売)

ユダヤ人とは何なのか? なぜ世界に離散したのか? 優秀な人材を輩出した理由は? ユダヤを知れば世界が分かる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    北朝鮮で10代少女が逮捕、見せしめに...視聴した「禁断の韓国ドラマ」とは?
  • 2
    北朝鮮、泣き叫ぶ女子高生の悲嘆...残酷すぎる「緩慢な処刑」、少女が生き延びるのは極めて難しい
  • 3
    浮橋に集ったロシア兵「多数を一蹴」の瞬間...HIMARS攻撃の衝撃シーンをウクライナ無人システム部隊が公開
  • 4
    「トランプ暗殺未遂」容疑者ラウスとクルックス、殺…
  • 5
    キャサリン妃とメーガン妃の「ケープ」対決...最も優…
  • 6
    地震の恩恵? 「地震が金塊を作っているかもしれない…
  • 7
    この「自爆ドローンでロシア軍撃破の瞬間」映像が「…
  • 8
    米大統領選を撤退したのに...ケネディJr.の色あせな…
  • 9
    【独占】ゴルフ場でトランプを撃とうとした男はウク…
  • 10
    英国で「最も有名な通り」を、再びショッピングの聖…
  • 1
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座のママが説くスマートな断り方
  • 2
    「もはや手に負えない」「こんなに早く成長するとは...」と飼い主...住宅から巨大ニシキヘビ押収 驚愕のその姿とは?
  • 3
    北朝鮮、泣き叫ぶ女子高生の悲嘆...残酷すぎる「緩慢な処刑」、少女が生き延びるのは極めて難しい
  • 4
    キャサリン妃とメーガン妃の「ケープ」対決...最も優…
  • 5
    【クイズ】自殺率が最も高い国は?
  • 6
    北朝鮮で10代少女が逮捕、見せしめに...視聴した「禁…
  • 7
    ロシア空軍が誇るSu-30M戦闘機、黒海上空でウクライ…
  • 8
    エリザベス女王とフィリップ殿下の銅像が完成...「誰…
  • 9
    ウィリアムとヘンリーの間に「信頼はない」...近い将…
  • 10
    世界に離散、大富豪も多い...「ユダヤ」とは一体何な…
  • 1
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座のママが説くスマートな断り方
  • 2
    エリート会社員が1600万で買ったマレーシアのマンションは、10年後どうなった?「海外不動産」投資のリアル事情
  • 3
    年収分布で分かる「自分の年収は高いのか、低いのか」
  • 4
    「棺桶みたい...」客室乗務員がフライト中に眠る「秘…
  • 5
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレ…
  • 6
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン…
  • 7
    「あの頃の思い出が詰まっている...」懐かしのマクド…
  • 8
    「もはや手に負えない」「こんなに早く成長するとは.…
  • 9
    止まらない爆発、巨大な煙...ウクライナの「すさまじ…
  • 10
    ウクライナ軍のクルスク侵攻はロシアの罠か
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中